名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2016.07.19

遺品整理の現場から見た熱中症の危険性

おはようございます。名古屋の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。

朝から暑いですね。日差しは眩しいわ、セミはミンミンうるさいわで夏！！って感じがしてきますね。私の地元では昨夜は港祭りと呼ばれる「海の日」恒例の名古屋港での花火大会がありました。子供の頃はこのお祭り＝夏休みの開始でしたのでこの時期は二重の意味でわくわくしたものです。

さてさて、子供たちにとっては待ちに待った夏休みですが、私たち遺品整理業者にとってはこの時期は戦いのシーズンでもあります。真夏に向かうにつれて熱中症で亡くなってしまう高齢者の方が増え、それに比例して特殊清掃の依頼も増えてきます。

毎年この時期になるとブログに書いていることですが、高齢者にとって夏のご自宅は決して安全地帯ではありません。特に冷房をあまり使用しないようにしているお宅ですとむしろご自宅にいる方が危険でもあるくらいです。

外に出ていれば倒れたとしてもまだ他の人に見つけてもらえる可能性がありますが、ご自宅という閉鎖された空間にいる場合はどうしても発見が遅れがちとなってしまい、日頃からご近所付き合いの無いような方ですとさらに発見が遅れてしまうこととなります。

遺品整理の現場から見た真夏の熱中症の危険性としては以下のことに注意してください。

1、暑い時期は冷房を活用する。
2、お酒を飲みすぎない。
3、風通しの良い住環境を整えておく。

遺品整理の現場で遭遇する孤独死の現場。特に夏に起きる熱中症を原因とした孤独死にはいくつか共通点がある場合があります。

まず第一に、冷房を使いたがらない高齢者。高齢者の方の中には冷房の風が嫌いという方はまだまだいらっしゃいます。過去に整理した部屋にも、たくさん部屋はあるのにどの部屋にもエアコンが無いというお宅もあり、もっぱら扇風機だけで過ごされていたという高齢者もいらっしゃいました。

少し前まではエアコンの電気代が心配という声や「わしゃ暑くない」と頑なに冷房を使わないという方もみえられますが、最新のエアコンは昔のと比べると電気代も安くなっていますし、暑くないという高齢者の方がいてもそれは決して暑くないわけではなく、暑さを感じる感覚が加齢の為に衰えているだけで実際には体は暑さで消耗しています。

家族が暑いと思うような状況なら高齢者の方でも暑くないわけないのですから、なるべくご家族が注意してあげてくださいね。

第二に、お酒を飲みすぎない。これ大事ですよ。暑い夏にキンキンに冷えたビール。たまらなく美味しいのは良くわかります。しかし、遺品整理の現場ではお酒が大好きな方ほど夏の熱中症の危険性が高いように感じています。

あくまで経験上の話しですので詳しく統計を取っているわけではありませんが、真夏の遺品整理の現場では現場に焼酎の大ボトルやビールや缶チューハイの空き缶がゴロゴロしている現場がほんとうに沢山あります。

汗をかいたから水分補給としてビールを飲む。間違ってます！ビールを飲んでも水分補給にはなりません。むしろ利尿作用とアルコールの分解で水分をどんどん消費してしまっています。お酒を飲むなとは言いませんが、お酒を飲んだあとは必ず水やお茶などで水分を補給しましょう。

間違っても泥酔した状態で帰宅して、めんどくさいからと言ってそのまっまベットでバタンキューなんてしては駄目です。そんなことをしてしまうと夜中に脱水症状で昏倒、または意識が戻っても水を飲みにいけないほど体が消耗してしまって体が動かなくなってしまうということがあります。若い方ならまだ気合でなんとかなるかもしれませんが高齢者の方にとっては生死を別けることとなってしまいますのでご注意を。

第3に、風通しの良い住環境を整える。遺品整理の現場で目にする窓の見えないお部屋。真夏の孤独死に限った話しではありませんが、私たちが整理する部屋の中には窓が見えない、通路の扉が途中までしか開かないといった部屋に良く遭遇します。

決してゴミ屋敷というわけではありませんが、昔からの物が溢れてしまってベランダの窓やリビングと玄関を繋ぐ通路の扉を塞いでしまっているような場面に出くわします。

こういったお部屋では当然空気の入れ替えもし辛く、室内に入った瞬間にカビ臭さやホコリっぽさを感じます。真夏の時期では衛生面でもそうですが、熱もこもりやすくなってしまいますので熱中症の危険性を上げてしまう結果となってしまいます。

窓が開かなくてもエアコンを使えばいいじゃない？と思われるかもしれませんが、ホコリの多い部屋でのエアコンの稼動は故障の原因ともなりますし、換気もせずにいきなりエアコンの作動では部屋を冷やす為にエアコンもフル稼働してその分電気代も高くついてしまいます。

風通しの良い住環境を整えることは体にもお財布にも必要なことですので、今現在窓が塞がってしまっているようでしたら頑張って整理をしてみてくださいね。

もちろん、自分たちだけでは体力的に厳しい、特に暑い時期の長時間の肉体労働は慣れていないとそれだけで熱中症になってしまいますので、少しでも不安を感じたらご相談くださいね。すぐに駆けつけますよ。

これからが夏本番となります。熱中症にはくれぐれもご用心を！