名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2017.12.01

大家さんお困り事例 相続人の所在がわからない

 おはようございます。名古屋の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。とうとう来てしまいました12月。

なんかついこの間NPOの設立申請を年末の駆け込みで行っていた気がするのですが、もう1年が経過してしまいました。

今年最後の月です。風邪など引かないように冬を乗り切っていきましょう。この時期はヒートショックによる事故が激増します。お風呂やトイレなど急激に血圧が動くような場所は要注意ですよ。

さてさて、先日も賃貸物件での孤独死現場の清掃を行ってきました。状況的にはトイレでの突然死かと思われます。

お風呂とトイレが一緒のタイプのユニットバスで遺体の腐敗によって流れ出た体液や脂肪分が排水溝の中で固まってしまっており、固形物が排水溝に流れていかないように処置するが非常に苦労した現場となりました。

寒い時期に起きる孤独死は真夏の孤独死と違い、腐敗の進みも遅くまた死臭もすぐにでは発生しないことから死後数週間経過してから発見されるケースが多くあります。

ですので、私たちが現場に入った時には血液などは既にカラカラに乾いていることも多く、真夏の孤独死の清掃現場とはまた違った対処が必要になってきます。

今回の現場は作業前にユニットバスを交換することは決定していましたので、設備にキズがついてしまっても問題はなかったのですが、ユニットバスを交換するとしても地中の配管はそのままですので、ここを詰まらせると大事になるので非常に気を使います。

ユニットバス内の排水溝部分に固まっていた血液や脂肪については吸引機で吸出し、こびり付いている皮膚などの固形物は慎重に拾い上げていく作業となります。

ここまでの作業の現場となると現場以外の室内でも死臭の除去や設備の交換なども必要になってきますし、隣室の住人等のケアも大事となってきて大家さんとしては非常に気が気でない状況が続くこととなります。

幸いというかなんというか、このマンションには高齢者の方も多く住んでいる為か今回の事故についても非常に協力的で作業中も一切苦情などもなくスムーズに作業を終えることができました。

では、室内の遺品整理や特殊清掃はこれで問題ないとして、実際問題この後大家さんに降り掛かる問題としては何があるのでしょう?

まず考えられるのが、遺族や連帯保証人との協議。しかし、最近は高齢の入居者が亡くなると連帯保証人は既に亡くなっていたり、相続人の行方がわからないといった問題から大家さんとしてどこの誰に請求をしたらいいのかわからないという状況も多くなってきています。

行政書士として日頃から戸籍などを収集することが多く相続人調査は基本中の基本となりますから、相続人の有無を調査することは出来ます。問題はどういった権限において戸籍を取り寄せるかということになります。

通常の相続業務では相続人の方からの依頼に基づいて戸籍を集めますので問題はありません。では、大家さんは入居者の戸籍を役場に請求して取り寄せることができるのか?というのが問題になる部分です。

相続人でもなんでもない大家さん、第三者が他人の戸籍を取得できるのか?ということですね。この点については取得できる可能性は十分あります。戸籍の取得を請求できる人として本人は当然としてその家族などは理解できますよね。これ以外に自己の権利を行使したり、義務を履行する為という「第三者請求」という方法があります。

第三者請求って何?となると思われますが、簡単な例を挙げればお金を貸していたのに夜逃げされてしまい行方がわからない。といった状況で貸したお金を返してもらうというのは自分の正当な権利を実行することですよね?これが、自己の権利を行使するということになります。

つまり、自己の権利を行使する為に必要だから、第三者だけれども戸籍等を請求します=第三者請求ということです。



ただ、近年の個人情報を保護する観点から役場も第三者請求を簡単に認めてくれる訳ではありません。本当にあなたは権利者であって、戸籍を取得する正当な理由を持ってるの?という部分を確認されることとなります。

ですので、ちょっと気になる女の子の引越し先が知りたいから請求するなんてことは当然認められませんし、悪用には厳罰が待っています。

大家さんが相続人の行方を知りたいといった状況でしたら、賃貸契約書の控えや家賃が何ヶ月滞納されていることを証明する資料、又はは訴訟を開始する準備をしているなら訴訟に関する資料等を役場に提示することによって、第三者請求が認められる可能性が出てくるということです。(戸籍を出してくれるかどうかは役場の判断次第となります)

故人の戸籍を取得することができたら、故人の戸籍を遡って相続人の有無を確認し、相続人が判明したならその方の現在の本籍地を確認、さらにその方の戸籍の附票を取得することで相続人の所在が判明する可能性が出てくるという流れです。

さらっと書いてますが、戸籍の記載を読み解き、どこの役場にどのように請求すればいいのかは慣れないと非常に難しい作業となりますので解らない場合は役場の窓口で訊ねるか、お近くの士業にご相談ください。

相続人と思われる方がちゃんと引越しの度に住民票を移動しているのならこの手続きで相続人の所在が判明しますが、住民票の移動をされていない方も多くいますので、戸籍の附票の最後の住所地に手紙を送ったけれどもあて先人不明で還ってきてしまうこともあるかもしれません。

ただ、相続人の所在が不明だからといってそこで諦めたら室内の原状回復に掛かる費用をまるっと大家さんが負担しなくてはいけなくなってしまいますよね。

そんな時の対処方法として保険の活用があります。ちょと長くなってしまったのでまたの機会に書こうかと思います。

名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂

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