名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2014.06.26

相続税と聞いてマルサの女を思い出す

 おはようございます。名古屋の遺品整理専門第八行政書士事務所の谷です。
昨日は石川会計事務所様の創業39年感謝の集いに参加してきました。名古屋の国際会議場で行われたのですが、広い会議室が満室で大変盛況でした。
この国際会議場では昔し世界デザイン博覧会なるものが開催されてましてその頃の私は小学生、、、、歳を取りました(笑)。
マスコットキャラがデポちゃんだったかな?懐かしい思い出です。




※上の写真は石川先生による「相続・遺言で得する30のポイント」と題しての講演の様子です。
8月20日に「まだ間に合う!相続対策セミナー」が開催されます。興味のある方は下記にお問い合わせ下さい。
税理士法人石川経営 TEL:052-651-6000


たくさん面白い話しや興味深い話しがありましたが、純金の仏像は相続税が課税されるのか?という話題のくだりで私の頭の中では「マルサの女」という映画のワンシーンが繰り広げられていました。

作中の中で主人公が宗教法人の館内で調査する際に超音波かなんかで妨害されるシーンで、うろ覚えですが、僧侶風の男がそれは祭祀財産だから課税対象外だ!みたいな内容を叫んでる風景です。先生のお話を聞きながら、あれはそういう話しだったのか~と妙に得心がいった自分がいました(笑)。

で、実際に純金の仏像は祭祀財産として課税対象外なのかというと、なる場合とならない場合があります。石川先生の話しによると500万前後の仏像を1体作成し毎日拝んでるような、常識の範囲で考えて信仰の対象となっていると思われるものは祭祀財産にあたりますが、それが10体も20体もあったら、もうそれは普通に考えて信仰の対象ではないですよね。だから課税対象になりますよって事らしいです。

あと、面白かったのが、相続税が課税されるのはどのタイミングの財産にかという話です。
例えば、ご主人が亡くなった時点で1000万あったとして、葬儀の後に仏壇や墓石を買って600万使用したとしたら相続税の課税対象額はいくらになるの?1000万?それとも400万?って話です。

結論から言うと相続税が課税されるのは相続が発生した時点で故人が有していた財産になります。ですので、上の例で言うと1000万に対して相続税が課税されるということですね。(基礎控除の件はここでは省略しています)

そうすると、亡くなる前に仏壇やら墓石などを買っておけば無駄な税金を払わなくて済むということです。死亡の前後、ただそれだけを知っているか知らないかで結果は大きく異なるという良い例ですね。ただし、ここでも常識の範囲でという制約はつきますので、例え生前に購入した物であってもあまりにも高額な物だったりした場合は税務署からチェックが入るようです。(マルサ怖い)

また、もう一つ印象に残ったのが、相続税を物納で支払う場合のお話しです。相続税は現金による支払いが原則ですが、中には現金が用意できず土地などを物納して支払うといった話しを聞かれたことがあると思います。

しかし、この物納による支払いを認めるかどうかの決定権は税務署側にあるようで、最悪認められない場合もあるそうです。認められなかった場合はなんとかして現金を用意するか、支払いを分割にしたりする「延納制度」を利用したりするそうです。

ですので、いざ相続が開始した時点で相続税に当てる資金を土地やその他の資産を換金して準備しておく「納税対策」も残された家族に負担をかけないようにする思いやりの一つなんだと感じました。

平成27年1月1日以降に発生した相続では、改正された相続税が適用されます。この改正された相続税は現行の基礎控除額=5000万×相続の人数×1000万を下記のように変更しています。
基礎控除額=3000万×相続の人数×600万

具体的に言うとご主人が亡くなり、相続人が妻と子供2人だと
現行の相続税なら、5000万+相続人3人×1000万=8000万が基礎控除額だったのが、
改正後だと    3000万+相続人3人×600万=4800万になってしまうということです。

その差額なんと3200万!
相続税は基礎控除額を超えない限りは支払う必要はありません。ですので現行の基礎控除額なら支払わなくてもいい家庭でも、改正後は相続税を支払わなければならなくなるかもしれません。

上の例のように、来年からは相続税を支払わなければならない家庭がぐっと増える事になりますので、生前にどのような事をやっておけば無駄な税金を支払わなくてすむのか一度専門家にご相談されてみてはいかがでしょうか。

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