名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2014.07.11
家庭内暴力と孤独死
おはようございます。名古屋市の遺品整理専門第八行政書士事務所の谷です。
台風は通りすぎたのかな?なんか気づいたら静かになっていましたけど。
現場作業をする身としては雨はやっかいなだけですので降らないにこしたことはありませんから助かります。
さて、今回は少し重たい話しになるかもしれません。孤独死や孤立死と聞くと独居の老人が体調を崩して亡くなられてしまうというイメージがあるのではないでしょうか?
今回は同居していたのに孤独死してしまったお話しをしようと思います。個人情報の兼ね合いで事実関係は変更してあることを予めご了承ください。
その現場はごく普通の和風の一戸建てのお宅です。依頼の電話を頂いた時には一部屋だけ荷物を片付けて、消臭作業をしてもらいたいとの内容でした。
電話でお話を聞く限り荷物の量はさほど多くないようでしたので、作業代金の目安をお伝えしてそのまま作業に取り掛かる段取りとなりました。
現場に伺うと葬儀を終えられたご親族の方がリビングに集合されており、片付けるお部屋は2階とのことですが、なにぶん遺体の発見が遅れたことで臭いが酷くご親族の方は階段を上がることができないらしく作業はこちらに一任して頂くこととなりました。
電話で聞いていた通り荷物自体はそれほど多くはありません。ただ遺体が腐敗したことによる血液や体液が染みこんだ布団が臭いを発しておりこれを手早く片付けないことには他の作業が進みません。スタッフと一緒に専用の袋に密封して臭いが漏れないようにしてから運び出しをしてその他の荷物もどんどん片付けていきます。
荷物の片付けと清掃が終わり後は消臭作業を残すのみとなった段階で作業中に出てきた貴重品を持ってご親族の待つリビングへ伺いました。代表の方に貴重品を渡すついでに消臭作業を開始したら屋内にいられないので一旦ご自宅なりホテルなりにお戻りくださいと伝えると、少し困ったご様子。
お話しを聞くと、故人のご家族はここで同居されていたそうで当然戻るべきご自宅がここになるため、ホテルを取るまで待って欲しいとのことです。
もちろん待つのは大丈夫なのですが、私の頭の中では同居してたのに遺体の発見が遅れたのはなぜ?と疑問が巡っていました。
その後でご家族の代表の方が事情を話してくださったのですが、どうにも故人は酷い暴力を振るう方だったらしく、当然部屋に勝手に入ろうものなら物凄い剣幕で怒鳴られたそうです。そんな事が何年も続く内にご家族は二階への階段を上ること自体が精神的にできなくなったそうで、その結果今回のように何日も姿を見なかったとしても二階へと確認をしにいくことができなかったそうです。
なんともやりきれない話ではありますが、無理もありません。そんな状況だったら私だって二階に上がろうとは思わないでしょう。
こうした同居していたのに孤独死が起きてしまったという現場は家庭内暴力に限らず、認知症の夫婦や介護の現場でも起きている問題です。今回はひとつの問題提起として、遺品整理の現場からこういったことがあるのだと知って頂けたらと思います。
名古屋の遺品整理専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
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