名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2014.07.14

遺品整理業者の見分け方

 おはようございます。名古屋市の遺品整理専門第八行政書士事務所の谷です。

昨日はいつもお世話になってる税理士の先生からお食事のお誘いがあり事務所近くで飲んでいたのですが、久々に飲むお酒が美味しくちょっと飲みすぎた感があります。歳をとるとお酒も弱くなりますね。と言っても元々とそんなに強くないのですが(笑)

さて、先日良い遺品整理業者はどうやって選んだらいいのかと聞かれたので、今回は遺品整理業界についてちょっとお話しておこうかと思います。

今現在遺品整理業者はインターネットで検索すればそれこそ何千業者と出てくるでしょう。しかし、この何千業者の中で遺品整理を専門として行っている所はそこまで多くはありません。
遺品整理業者というのは特に資格がいる訳ではありませんので、極端な話し、今日から遺品整理を始めよう!と思えば出来ないことはありません。

今ある遺品整理業者は概ね下記の種類に分かれると思います。

遺品整理専門業者
→遺品整理を主業務としている会社で、遺品整理に関することならだいたいの要望に答えて
 くれる業者となります。特殊清掃や消臭作業も含めてどんな部屋でも片付けることが出来
 ます。

廃棄物+遺品整理業者
→一般廃棄物収集や産業廃棄物の収集を主業務として、依頼があれば遺品整理も行う業者で
 す。もともとゴミを回収するトラックなどを有しており、遺品整理に参入しやすかった
 事もありこの形態の遺品整理業者さんは多いです。しかし、一般廃棄物の許可を持って
 いる業者なら問題ありませんが、産廃廃棄物の許可しか持っていない業者が行う遺品整
 理は違法となりますので注意が必要です。

リサイクル+遺品整理
→遺品整理の現場ではまだまだ使用できる物が多く出てくることがありますので、そこに注
 目して参入してきたのがリサイクルショップです。リサイクル業務を主業務として、買取
 の依頼などのついでに遺品の回収を行ったりするのがこの形態の遺品整理となります。

便利屋+遺品整理
→蜂の駆除やエアコンの清掃など基本的にお客さんの要望されることならなんえも行う方々
 で、遺品整理も依頼があれば行うといったスタンスの業態です。

概ね上記のような形態で遺品整理を行っている所がほとんどだと思われます。別に遺品整理専門業者だから絶対に良い!ということはありません。それぞれの業態で良い所も悪い所もありますので、遺族の要望に一番合う業態の遺品整理を選べればそれがベストなんではないかと私は思っています。

簡単な例を上げておきますと
遺品整理専門の業者は遺品整理のプロとして、貴重品の捜索や思い出の品の供養などあらゆることに対応できますが、その分費用が他より高い場合があります。

廃棄物収集を主業務としている所は主業務がゴミ回収ですから、専門業者ほど細かく貴重品の捜索をしなかったり、作業的に雑な面があることもしばしばです。しかし、廃棄物収集で築いてきた回収ルートの多さから対応エリアが広かったり料金が他より安いなどのメリットもあります。

リサイクル業務を主業務としている所は買い取りが主体となりますので、業者によっては買取品以外は引き取ってくれないなど、お店によって対応がまちまちなので希望する内容の遺品整理にならない事が多いようです。しかし、家財が比較的新し目の物が多い部屋などでは回収費用がほとんど掛からずに片付ける事ができる場合もあるため、部屋の状況によっては非常に助かることもあります。

便利屋を主業務としている所は基本的になんでも行っているとは思われますが、便利屋業はどちらかというと個人営業の所も多く、遺品整理作業の質にばらつきがあります。許可なしで軽トラックなどで回収している所も多いので依頼する際はまずは一般廃棄物の許可を取得しているかどうかを確認してからにしましょう。知り合いの便利屋など地域に密着して営業しているような所なら親身に作業を手伝ってくれたり、個人営業の強みで様々な要望にも柔軟に対応してくれる可能性があるのは良い所と言えるでしょう。

このように、各業態ともにメリットデメリットがありますので、遺品整理を行う際に自分達はどのような作業を望んでいるのかを考えて、依頼先を選ばれるといいでしょう。価格がメインなのか、貴重品の捜索がメインなのかそれとも買取品がたくさんあるのか、それら全て任せられる所がいいのか等、自分達がどのような作業を望んでいるのかを考えてみるとどこに依頼したらいいのか判断が付きやすくなります。

そうはいっても、そうやって選んだ業者が良い業者かどうかは判断がつかないものです。インターネットで見るホームページでは女性の受付が感じよく写っていて、親切そうだと思っても実際に来た作業員は金髪ピアスの柄の悪いお兄ちゃんなんてのはこの業界では良く聞く話です。

ですので、初めて遺品整理業者を探される方のポイントを少しだけ書いておきます。あくまで私自身が思っている業者選びのポイントとなりますが、もしよければ参考にしてください。

まず、電話応対の際に、相手の対応に注意しましょう。簡単なポイントとしては遺品整理に費用がいくら位かかるのか聞いてみると良いでしょう。普通に作業をしている業者なら、電話で荷物の量や作業現場の立地などを細かく確認したあと目安の金額を教えてくれるはずです。これが質の悪い業者になると、あきらかに安すぎると思える金額を伝えてきたり、とにかく現地での見積もりを勧めてきたりします。こういった業者は安い金額を伝えてとにかく現地で直接会って話せる状況を作ろうとしてきます。このような業者に現地での見積もりを依頼するとかなり強引に成約を迫ったりしてきますので押しに弱い方や女性だけで見積もりに立会いを行った場合などはそのまま押し切られて成約までもっていかれてしまう可能性がありますので、なにがなんでも現地での見積もりを優先してくるような業者には注意が必要です。

次に、最近よくきかれる「遺品整理士」についてです。
たくさんの遺品整理業者のホームページで「遺品整理士います!」と書いてあり一見遺品整理専門の資格があるように見えますが、先ほども申し上げた通り現在遺品整理を行うのに専門の資格というのは存在しません。あくまで民間の団体が主催している研修を受けた業者に対して発行している民間資格であってこの遺品整理士がいるかどうかで大きく作業の質が変わるものではありません。

私の知り合いで何人かこの研修を受けた人がいますが、どなたも研修の内容自体はたいしたものでもなく、あくまで「遺品整理士」という看板を売っているだけといった印象を受けたそうです。

ただ、まったく何も知識がない人が遺品整理業界に参入しようとした場合はある程度の知識は得られるといったメリットもあるようですからあくまで目安程度に考え、遺品整理士がいるかいないかで決めるよりも、実際にその会社のどのような人が作業に当たってくれるのかといった点を重視したほうがいいと私は思います。

最後に見積もり時の際の注意点ですが、必ず見積書をもらうようにしましょう。遺品整理専門の業者なら遺品整理専用の見積書を作成していますので、見積書をみれば遺品整理専門かどうかが判断できます。

また、見積もり担当者の名刺と連絡先がわかるものも必ずもらうよにしてください。お店の所在地や連絡先がわからないような業者に依頼した場合に万が一不法投棄でもされたら追跡調査を行うことができなくなってしまいます。

当然の事ですが、見積書を作らず金額だけを口頭で伝えてそれで終わりという業者は絶対に避けるべきです。そのような場合では作業完了後に増額されて請求されたような場合に言った言わないの争いになり、支払わなかった場合は最後には一度積み込みをした荷物を路上に放置して立ち去るような信じられない業者も確かにいますのでご注意ください。

では、どういった業者がいいのか?
と言われると難しい所ではありますが、まずは実際に遺品整理行った方が身近にいるならその方に聞いてみて良い業者だったらそこを紹介してもらうのがひとつの手段ではあります。
実際に作業を体験している方の意見ほど確実なものはありませんからね。

そういった、知り合いがいない場合は、葬儀を執り行った葬儀業者に聞いてみるという手もあります。最近はどこの葬儀業者でも一社くらいは遺品整理業者を抱えていますので、聞いてみれば教えてくれると思います。

葬儀業者の抱えている遺品整理業者なら無茶なことをすれば仕事を紹介してもらえなくなってしまいますし、万が一作業に不手際があれば紹介した葬儀業者を通して苦情を言う事もできますので、ある程度は安心して作業を任せることができるでしょう。

ただ、そういった葬儀業者お抱えの遺品整理業者は大抵の場合は紹介料を葬儀業者に支払っていますのでその分の作業代金が価格に転嫁されている場合もあると思われます。

それが悪い事だとは私は思っていません。遺品整理というあまりなじみの無い業態を葬儀業者の名前で保障を与えてくれているようなものですので、ある意味正当な対価でもあるとも思います。

ただ、それも程度の問題でありますから、あまりに高額なバックマージンを請求しているような葬儀業者から紹介された遺品整理業者は避けたい所です。過去私が聞いた中では作業代金の50%を紹介料として葬儀業者に支払っていたケースもありますので、葬儀業者の紹介だからといって絶対安心とは言い切れない所が辛いところではありますね。

結局の所、最終的な判断は依頼する側が決めることになりますので、紹介を受けた受けないに関わらず、まずは依頼しようと思った業者のホームページを確認するなどしてどのような会社なのかをある程度把握した上で、電話の対応、現地での対応、こちらの要望をどこまで真剣に聞いてくれているかなどを確認してから決めるようにするのが一番だと思います。

ちなみに、第八行政書士事務所は遺品整理及び特殊清掃を専門で行っており、一般の遺品整理業者では対処の難しい退去立会トラブルや相続問題などについて専門の行政書士が見積もり時に相談に応じていますので、遺品整理の見積もりの「ついで」に何か相談したいなと思ったらお気軽にご相談くださいね。お電話お待ちしておりまーす

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