名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2014.08.15
孤独死と認知症
おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
昨日は久々にカレーでも作ろうかと思ったのですが、普段大鍋でガッツリと大量に作る為、この暑さと湿度だとすぐに腐るかと思い、結局いつも通りそーめんで簡単に済ませてしまいました(笑)coco壱でも行こうかな~
さて、昨日は認知症の方の生前整理のお話しを書きましたが、認知症繋がりでもうひとつ書いておこうと思います。今回はちょっと凄惨な現場なお話ですので苦手な方は読まない事をお勧めします。いつも通り、守秘義務の観点から実際の内容に多少加工をしてありますので予めご了承ください。
その依頼は暑い日が続いていた夏の夜に緊急の依頼として入ってきました。ちょうどその日の現場の片付けも終えて、さー帰るかと思っていた所に入った電話でした。
ご依頼者は故人の長男さんで、亡くなったのお父様との事です。しかし、孤独死されていたのか腐敗が酷く、ご近所の方が異臭に気づいてご長男さんに連絡を取られて発見されたようです。
ご遺体自体はすでに運び出されているのですが、母がまだそこに住んでいるので、とにかく汚れた畳や小物類を撤去して欲しいとの事です。
???お母様が住んでいる???電話ではよく分からなかたのですが、亡くなられたお父様はお一人ではなく夫婦でお住まいだったご様子でした。
とにかくすぐ来て欲しいとの必死の要望でしたので、お話しは後でうかがう事として、帰ろうとしていたスタッフを引きとめ、清掃セットをトラックに積み込んで現地に向かいました。
現場は団地の3階で、玄関の外でご長男さんがお待ちになっておられており、すぐに中を確認させて頂くことに、5畳ほどの和室でお亡くなりなっていたようで体液がお布団から染み出して畳まで完全にダメになっている状態です。
死臭も酷く、とりあえずこの畳を出さないことには臭いをどうすることも出来ないと判断し、スタッフと搬出の準備を始めました。
すると部屋の奥の扉がいきなり開いて人が出てきました。え?誰かいらっしゃるの?と驚きました。部屋は違うといえどもかなり強烈な死臭がたちこめていましたので、普通の方ではとても長時間この家にはいられない状況でしたので、まさか人がいるとは思いませんでした。
ご長男さんも外で作業が終わるのを待っていましたので、余計にびっくりしたのですが、どうやらお電話でお聞きしたお母様のようです。
お母様が住んでいるって、そのまんまの意味だったのかと二度びっくりです。てっきり、長期の旅行か何かにいかれている間にお父様が亡くなったのかと思っていたのですが、どうもそうではないようです。
お母様は作業を進めている私たちの所へきて、「腐っちまっていかんわな~」と笑顔でおっしゃるのですが、こっちは正直反応に困ります。
畳を撤去した後汚れている衣類なども撤去しよとすると、再びお母様が「それは洗って使うからそのまま置いといてよ~」と、、、、いえ、いくらなんでもこれはもう使えないと思いますよと対応に苦慮していると、それに気づいたご長男さんが、お母様を外に連れ出していきました。
ご長男さんは戻られて来て、お母様が認知症で状況が分かっていないだろうことと、母が言った事は気にせず全部撤去して欲しいことを伝えられてすぐにお母様の下へ。
そういうことかとやっと得心がいきました。どう考えても普通の方がこの現場を見てあのような言動をされるのはおかしいと思っていたのですが、認知症で今の状況が理解できていないとなるとわからなくもありません。
あくまで想像ですが、高齢者のお二人でこのお部屋に住んでいて、お父様はお母様の介護をしながら生活されていたのでしょう。
しかし、何が原因かはわかりませんがお父様はお亡くなりになられ、しかし、お父様が亡くなったという意味が理解できないお母様はそのまま生活を続けてしまい、結果、お父様が亡くなって数日、腐敗していくご遺体と一緒に生活されていくことになったのでしょう。
なんともやりきれない現場でしが、これは老老介護の限界を如実に示している例ではないでしょうか。高齢者が高齢者を介護する、超高齢社会の日本では今後も同じような現場は必ず出てくると思われます。
孤独死問題は独居老人に注目が行きがちですが、決してそれだけの問題ではないという事を知って頂けたらと思います。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や相続相談・賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
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