名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2014.08.24
円はあっても縁はなし
おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
昨日はいきなりの雨に降られて散々でした。早朝なのに夕立とはこれいかに。
さて、最近は無縁社会の話題を良く聞きますが、そんな現場のお話しを思い出したので書いてみようと思います。例のごとく守秘義務の観点から事実と異なる箇所がございます。
その現場は名古屋の中心部にある古いアパートの一室です。周りはホテル街で夜はすこし怖そうな雰囲気の場所にある現場でした。亡くなられた方は80代の女性で、ご依頼者は甥と姪に当たられる方々からでした。
夏場の暑い時期で死後2週間程経ってからの発見だったようですが、エアコンが効いていたからか死臭などは常に屋外に排出されていたようで臭いなどはあまりありませんでした。
しかし、大量のハエが窓に張り付いているのを同じアパートの住人の方が気づいて、大家さんへ連絡、大家さんから警察へ連絡がいき発見に至ったそうです。
大家さんから聞いたお話ですと、故人はあまり人付きあいをされる方ではなく、日中どこに出かけるわけでもなくだいたいをお部屋で過されていたそうです。
民生委員の方?などが訪ねて来ても玄関を開けることはなく、民生委員の方がよく玄関に連絡くださいのメモを挟んでいたそうです。
ご依頼者の方々も故人とは面識はなく、両親が高齢の為、代わりに片付けにやってきたそうで、故人がどういった方かについては良く知らないとのことでした。
ご依頼内容としては借りていたお部屋を大家さんへお返し出来るようにして欲しいとの事でしたので、スタッフと共にさっそく片付けを始めます。汚れている箇所を洗浄と消毒を行っている間にスタッフがどんどん片付けていきます。
貴重品の捜索は自分と専門のスタッフで行っていたのですが、ちらほらと現金が見つかります。ある程度の重要そうな書類や通帳、印鑑類はすべてまとめて保管されていたので貴重品の捜索はすぐ終わったのですが、なぜか現金については無頓着にそこらじゅうに放置されていたので、衣類の中などに紛れていないかの確認に手間取った覚えがあります。
そうして、家財の搬出とお部屋の清掃を終えて、ご依頼者の方に確認してもらうと同時に見つかった貴重品類をお渡ししました。現金がかなり出てきていたのでびっくりされていましたが、通帳を確認されてさらに驚きの表情です。
作業中に通帳が出てきたのはもちろん確認していますが、中は見ないことになっていますので残高がいくらあるかなどはこちらではわかりませんでした。
なので「なんでこんな大金、、、、、」「マンション買えるじゃない、なんでこんな所に住んでたの、、、、?」とお二人が喋っているのを聞いて、通帳の残高はかなりあったのではないでしょうか。
マンションを買うかどうかは別として、生活に余裕があるのなら古いアパートにお一人で生活されるよりも、設備の整ったサービス付き高齢者向住宅などへ引越しされるのも一つの選択ではあったと思います。
しかし、ご高齢の方はインターネットなどは苦手でしょうし、また人との付き合いを極端に絶っていたようですからそういった情報を与えてくれるような方々までもシャットダウンしてしまっていたのではないでしょうか。
もちろんこれはあくまで推測ですから、ご本人さんは長年住んでいたこの場所に愛着があり住み続けていたという事も十分考えられます。
ただ、無縁社会と呼ばれるこの時代、極端に人と接触を絶ってしまうとすぐに孤立してしまいます。「円はあっても縁はなし」なんてことにならないように、ご近所付き合いくらいはしていきたいものですね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や相続相談・賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
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