名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2014.09.06

孤独死現場での未必の故意や認識ある過失

 おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。

大阪の防災訓練で携帯電話が一斉に鳴り出したというニュースを見ましたが、最近の携帯はハイテクですね。

私も一時期は地震警報の機能をONにしていたのですが夜中に大した地震でも無いのに叩き起こされるのが嫌で結局OFFにしてしまっています。地震速報に慣れてしまうってのも考えものですね

さて、本日は再び私見を書きなぐってみようかと思います。たいした内容でもないので読み飛ばして頂いてもまったく問題ないことだけはお約束できます(笑)。お時間のある方だけお付き合いください。

先日の「ゆるやかな死は自然死か」でも書きましたが、今後の超高齢社会の日本において、賃貸物件での孤独死による原状回復問題は避けては通れない課題だと思われます。

民法大改正もまだ決定したわけではありませんが、孤独死した場合はこうしなさいなんてのは法律で定めるものでもないと思われますしね。

可能性があるかもと思えるのは国交省のガイドラインなどで、孤独死の場合などの指針を示すことくらいでしょうか。もし、ガイドラインで孤独死が起きた場合の考え方の指針などが出るようならこの問題も一気に前進しそうな感じがするのですがまだまだ時間はかかるんでしょうね。

今回考えてみたいのは、「未必の故意」についてです。刑法の講義などを聴いていると良く聞く言葉ですので法学部の学生さんなどには馴染みのある言葉かもしれません。

「未必の故意」とは、簡単に言えば「殴ったら死ぬかな、でもまー死んでもいいか」と場合によっては相手が死ぬかもしれないという結果の発生を認めて行った場合は「未必の故意」として故意が認定されることがあるということです。

これを孤独死問題に照らしてみると、独り暮らしの男性が不衛生な環境で掃除もせず過しており、「あ~俺こんな生活してたら、病気になって孤独死するかもな~、でも死んだら死んだで、ま~いいか」という場合に当てはまりそうな気がしてきませんか?

これはあくまで例示でこういった状況が「未必の故意」にあたると言っているわけではないですし、そういった事例が過去に争われていたというものでもありません。単に私が賃貸物件での孤独死問題を考えていた時にふと思っただけのことです。

こういった、孤独死するならまーいいかと思っている人は結構いると思われます。ですので、そんな方々全員に「未必の故意」が認定されることはまずないでしょう。孤独死は自然死と考えるのが今原状での主流的な考え方ですし、それが妥当だと私も思っています。

しかし、いつも言っていますが、孤独死される方も千差万別で、突然の発作や思わぬ出来事で不幸にも亡くなってしまった方もいれば、日頃から自分勝手な生活を繰り返し、自分の健康も省みず不摂生な食事や不衛生な環境に身を置いて、孤独死してしまうのもある意味当然だったと言えるような方もいます。

はたして、この前者の孤独死と後者の孤独死を同じ「孤独死=自然死」として扱っていいのかと疑問に思いませんか?沢山の孤独死現場を見てきた私にはどうしてもこの二つは違う孤独死に見えて仕方ありません。

前者の孤独死は不幸な出来事です。たとえ遺体の発見が遅れて周りに被害が及んだとしてもそれは故人に過失も責任もない自然死という扱いになって然るべきだと思います。この場合は家主側が賃貸経営の一つのリスクとして負うべき負担であろうと私は考えます。

しかし、後者の孤独死は自然死として扱うにはいささか抵抗を感じます。そのような不健康、不衛生な生活を繰り返していれば、孤独死する危険性がぐっと高くなる認識はあったでしょうし、それを改善しないというのはある意味、孤独死の結果周りへの被害の発生を認容していたとも考えられます。つまり「未必の故意」の可能性があったのではと考えられます。

または、「未必の故意」とまではいかなくても、「認識ある過失」に該当するのではないかとも考えら得ます。「認識ある過失」とは結果は予測できるけれども、その結果の発生までは容認していない状況です。

上の孤独死の例にあてはめるなら「あ~、おれこんな生活していたら孤独死するかもな~。でもまさかおれが孤独死なんてするわけないよな(笑)」といった感じでしょうか。

つまり、孤独死するかもしれないとは思いつつ、孤独死という結果までは認めていない状況です。もし「認識ある過失」が認定されるなら過失ありとされるので、孤独死であったとしても一概に自然死とは言えなくなり、遺族や保証人に損害賠償責任などが発生する可能性がでてきます。

「未必の故意」にしても「認識ある過失」にしても孤独死の場合は積極的に孤独死しようとしていた訳ではなく、セルフネグレクトのように本来自分の生命を守るべき行動を取らなかった「不作為」の結果でもあるといえます。

不作為の結果に「未必の故意」や「認識ある過失」が認められるのか?という疑問はありますが、これからの超高齢社会での賃貸トラブルではこういった問題が増えてくると私は考えています。

何が言いたかったというと、孤独死を甘く見て不摂生な生活をしているそこのあなた!少しづつでも生活の改善をしていかないと孤独死して自分が死ぬだけでなく家族に多大な迷惑をかけることになりかねませんよ。「
孤独死確率診断チェック!
」でもやって生活の改善を図ってみませんか?

なんかかなり支離滅裂な内容になってしまいましたが、色々ご指摘頂けると参考になりますので皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂

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