名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2018.07.24
国民生活センターから悪徳遺品整理業者に関する注意
おはようございます。名古屋の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
なんか猛暑、酷暑と言われ続けて慣れてきた感もありますが、場所によっては41℃とまさに命の危機を感じる暑さになったとか。たまには夕立の一降りでも来てくれないですかね?
さてさて、先日「国民生活センター」から「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブルー料金や作業内容に関するトラブルが発生していますー」という注意喚起がなされました。
これは最近国民生活センターに寄せられる遺品整理に関する苦情やトラブルに関する相談件数が増加していることを受けて発表されたようで、いかに遺品整理業界が無秩序になってきているかを示しているのではないでしょうか。
多くの遺品整理業者が真面目に誠実に遺品整理を行っていたとしても一部の不心得者がいるだけで、いっきにイメージダウンしていしまうのは本当に情けない限りです。
遺品整理は特別な資格がいる訳ではありませんので、誰でもすぐに始められる職種でもあり、また同時に悪質な業者の温床ともなりかねない部分でもあります。
それは何故かというと、特別な許可がいる訳ではないということは誰でもすぐに始められるということ。つまり、一度廃棄物処理法違反だったり、その他の行政罰の他、一般的な犯罪を犯していたとしても遺品整理業はできるということです。
行政への届け出をする職業などでは、代表者の氏名や住所、暴力団との関わりなどが無いことを証明した上で許可が出るものも多く、そうした場合は一度処罰を受けたような場合は同じ代表者ではすぐに起業しなおすのは難しいものです。
しかし、特別な許可がいらない遺品整理業界では一度処罰を受けたとしても、看板を付け替えてしまえば何食わぬ顔で営業を続けることが出来てしまい、第二、第三の被害者が増えていってしまう訳です。
ですので、自己防衛が大事となり、今回のような国民生活センターからの注意喚起にも繋がったという訳ですね。これらの問題は何も遺品整理だから起きた問題ではなく、昔からある「不用品回収」のトラブルでも同じ事です。
不用品回収で悪事を働いてきた業者が「遺品整理」という、人の死という場面での慌ただしさや家族が悲しみにくれて正常な判断が難しい瞬間をチャンスと考えて遺品整理業界に進出してきているというわけです。
国民生活センターの注意喚起でも見られる「キャンセル料問題」「見積もりにない追加料金の請求問題」などは不用品回収トラブルでも典型的なもので遺品整理だから起きたトラブルというわけではありません。
ただ、これまでは不用品回収トラブルに会わなかった世代でも、親の遺品整理という大量の家財や家具を整理しないといけなくなる場面に直面することが多くなり、問題が表面化してきたということです。
また、不用品回収トラブルではあまり無い、遺品整理特有のトラブルもあったりします。最近の不用品回収の場合はいらいない物を数点という形で回収を依頼したりしますが、遺品整理の場合は一軒全部、一室全部といった単位での片付け依頼も多く、そういった依頼のケースでは生活していたままの状態での依頼というのが一般的です。
そうするとどうしても家族では整理しきれていない部分や確認できない箇所といった所が出てきて、遺品整理業者には「あれとあれは残して置いてください」「これとこれは探してください」といった形で残して置きたい物、探している物、処分されては困る物が出てきます。
特に遺品整理の場合は現金や貴金属などの貴重品の他、故人の思い出の品など形見分けとして残しておきたいものなども多数あったりしますので、非常に注意を払いながら作業をしなければいけません。
国民生活センターでの注意喚起のように、処分されては困る物を処分されてしまったという事例は後をたちません。
私が知っているケースでも、戦時中の祖父の写真を形見として持ち帰ろうとしていたのに遺品整理業者に処分されてしまい、ネガもない唯一の写真を失ってしまったというケースなどがあります。
どうしてこういったトラブルが起きるのか?遺品整理業界に長く身を置いているとわかるのですが、遺品整理業者にはいろいろなタイプがあります。例えば、引っ越し業者さんのように見積もり担当者と実際の作業スタッフが違う場合。
当然、依頼者の要望を聞き取っているのは見積もり担当者な訳ですが、この引き継ぎが上手く行ってないと、先ほどのように処分してはいけない物を処分してしまったり、依頼者の要望として伝えていたことを現場スタッフに伝わっておらず「言った、言わない」のトラブルになったりする訳です。
また、遺品整理業者によっては人手が足りない場合に引っ越し業者さんのようにアルバイトや派遣スタッフを利用したりする場合があります。これ自体は別に問題はないのですが、素人のアルバイトや派遣スタッフに室内の整理までさせる業者が問題となります。
室内から運び出すスタッフがいないから、アルバイトや派遣スタッフを臨時で雇う。アルバイトの子たちに行ってもらうのは社員が梱包した物の運び出しだけというならわかります、しかし、質の悪い遺品整理業者の中には素人のスタッフにまで室内での仕分け作業を行わせるところもありますので、これは非常に危険。
先ほどからあげている思い出の品を間違って処分してしまうという事もそうですが、遺品整理の現場は多額の現金や貴金属などの貴重品が出てくることも珍しくはありません。
お金に名前は書いてありませんし、貴金属や金貨などの小物はすぐにポケットに隠されてしまったりすると見つけることは出来ません。
もちろん、仕事の現場で盗みを行う人が悪いのは確かですが、そういった危険な機会を与えないようにするのは雇う側の責任でもありますよね。
もっと悪質なのは会社の体質自体からして現場で発見した物は発見した人の物といった悪習が根付いている会社もあります。最近は減っているのでしょうが、以前は家屋の解体業者が室内に残されていた家財もまとめて処分しているということがありました。
最近でも度々ごみ処分場で多額の現金が発見!というニュースを見たりしますが、あれは解体業者や遺品整理業者がきちんと仕分け作業を行わずに処分している為に起きている現象でもあります。
そうした解体業者が行う家財処分の場合は「家財処分の作業中に出てきたお宝(現金など)は発見した人の物」という暗黙の了解が昔はあったと聞いたことがあります。
こういった考えを持ったまま遺品整理業界に入ってこられると、まさに遺品整理の現場は無法地帯となってしまい収拾がつかなくなってしまいます。
遺品整理は故人との思いでを整理し残された家族の心の整理に充てる大事な時間でもあります。そうした葬送儀礼の一種でもある遺品整理の現場を金儲けの手段としか考えていないような業者には絶対に依頼してはいけません。
遺品整理業者を選ぶ上で一番大切なのは料金の安さではありません!もちろん費用が安いに越したことはありませんが、価格だけで選んでしまうと手痛いしっぺ返しや無用なトラブルに巻き込まれてしまうことになります。
遺品整理業者に依頼する際に一番重点を置くのは「自分たち家族が求めている作業はどういった作業なのか?」を明確にする事です。
ただのゴミ処分だけなら費用の安いところでも問題はないでしょう。でも、骨董品が沢山ある部屋を素人の処分業者に任せられますか?故人が大切にしていたコレクションなら大事に取り分けてくれて後から鑑定に出せるように丁寧に作業してくれる業者の方がいいですよね。
また、資産家のご自宅を普通の遺品整理業者に任せて安心ですか?株式や土地の権利書、会計帳簿など、故人の財産を追っていく上で貴重な手がかりが眠っているご自宅を法律に詳しくない処分業者に任せてしまって大丈夫ですか?
書類一枚が重要な資料となるような遺品整理の現場ならそれを判断できる知識と経験を有しているスタッフが在籍している遺品整理業者の方が安心ですよね。
安いからダメな業者、高いから良い業者という訳ではありません。その選んだ業者が自分たち家族の要望を過不足なく満たしてくれるだけのスキルを持っているかが遺品整理業者を選ぶ上での一番のポイントです。
安さを売る業者の中には当然悪質な業者が混ざっている事も多くあります。ただ、高い業者だからといって良い業者とも限りません。
要は実際に会ったり、話してみたりしてその人が信頼に値するかどうか、そして自分たちが望む作業を行える人なのかを見極めてくださいということです。
結局は自己防衛ということになってしまいますが、まずはご自身がどういった遺品整理作業を望んでいるのかを明確にすることで遺品整理業者を選ぶ基準が浮かんでくることでしょう。
ちなみに第八行政書士事務所は、遺品整理業者の中では珍しい士業運営の遺品整理業者でもあり、遺品整理専門の士業が現場で実際に仕分け作業から監督まで行います。
また、提携士業も含めて法律的なアフターサポートも万全に期していることが特徴でもありますので、安さを売りにした遺品整理業者よりは価格は割高だと思います。
ただし、作業の安心、安全という面ではどこにも負けない自信をもっておりますので、安全で安心な遺品整理をお考えならご連絡くださいね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に遺品整理・死後事務のご相談を受け付けております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や生前整理、相続相談、死後事務に関するご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くださいね。
国民生活センター発行 遺品整理トラブル防止啓発リーフレット
国民生活センターのホームページからダウンロードできる遺品整理サービスを利用する際の注意点を記載した手引書。
国民生活センター作成 遺品整理トラブルに関する報告書
国民生活センター作成の「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-」