名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2025.06.26
遺品整理現場でのジェネレーションギャップ
おはようございます。名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八行政書士事務所の谷です。
暑いですね~。
まだ6月なのに真夏のような気温と湿気で体のダルさを感じます。遺品整理は現場作業がメインとなりますので、スタッフともども熱中症にならないように注意をしていますが、6月のこの時期にこの暑さはなかなかに堪えますね。
皆さんも暑いと感じたら無理せずエアコン等の文明の利器を活用して暑さを乗り切ってください。
さてさて、本日は遺品整理の際の買取り査定におけるジェネレーションギャップに関するお話しです。
知り合いの先生より、ご病気で亡くなった方の遺品整理の見積もりを頼まれましたので、さっそく現地確認に伺いました。
依頼元の先生の他にご家族の方も見えられており、室内は引っ越し準備万端といった感じで、家財類は全て梱包されており私どもが行う作業はあまりない(回収業者の手配と搬出作業のみ?)ように感じる状況です。
ご家族の方ともご挨拶させて頂き、再度ご家族の方から遺品整理の希望を聞き取りながら見積もりをしていくのですが、基本的に引っ越し後に残っている物は全て撤去して、賃貸物件を貸主へ返却できる状況にして欲しいという依頼内容です。
ご家族の方が故人の遺品をかなり整理されており、ほとんどの物がゴミ袋に入れられていたり、紐で縛ってある状況となっています。
ただ、そうしたご家族の方が処分する予定で梱包済みの多くが、私たちから見ると「あれ、これ買取対象になるのでは?」と思える品々が多く混ざっています。
連絡頂いた先生に確認したところ、今回は相続放棄の予定もなく、通常相続ということであり、買取り額を付けても相続手続きに影響がないことから、いったんは通常の遺品整理見積もりを出させて頂き、後日詳細な査定を行った後に買取り額が付くものについては作業代金より相殺させて頂くということでご了承を頂きました。
当事務所でも、買取り査定等を行うことはありますが、今回は査定品目も多く(最終的に約300点)実際の査定及び買取りは提携の専門業者へ依頼することにして、当事務所としては処分品と買取り品の仕分けをまず行っていくことにいたします。
現場の状況としては、既にご家族の方が梱包等を済ませており、処分するだけなら後は出すだけでも良いという状況になっていますが、梱包されている物の中にも買取りできそうな物が多く混ざっているように感じるため、梱包済みの物も含めていったん全て開梱して仕分けをしなおしていきます。
プラモデルやゲームソフトにゲーム機器、キャンプ用品や生活雑貨とあらゆる物がありますが、程度の良いものと処分するしかないと思われるものをスタッフと一緒に根気よく仕訳けていきます。
遺品整理の現場では、よくご主人が亡くなった際に奥様からご主人の趣味の品の処分依頼を受けることがありますが、実はそのご主人が収集していた趣味の品に結構な値段が付くことがあったりします。
興味のない人から見たらタダのゴミでも、故人と共通の価値観を持った方からみたら垂涎の品なんてこともあるかもしれません。
また、夫婦間ではなく、子供が親の遺品整理をする場合や親が子供の遺品整理をするような場合も年代間で大きな価値観の相違、ジェネレーションギャップが生じることもあります。
子供が親の遺品整理をするようなケースでは、骨董品や絵画、釣り竿等の「もしかしたら価値があるかも?」と思える品が多く、とりあえず専門家に見て貰おうかという意識が働きます。
しかし、親が子供の遺品整理をするようなケースですと、漫画やプラモ、ゲーム機器、ドール(人形・フィギュア)といった、アニメやゲームに関する品は親世代からは単なるゴミであり、中古品に価値などないと思われてしまうケースが多く、家族が遺品整理をする場合にはそのままゴミとして処分されてしまうことも珍しくはありません。
ただ、こうした品々を集めている方の中にはかなり熱中して収集している方も多く、中にはプレミアム品も混ざっていたり、現在は既に生産されていない商品が未開封のまま残っていたりすることもあり、見る人が見れば「あ、これは凄いぞ」となることがあります。
今回の遺品整理現場ではプレミアム品といった物はありませんでしたが、とにかく商品点数が多く、塵も積もれば状態で最終的な買取り査定額が、遺品整理費用を大幅に超えることになりました。
ご家族の方へその結果を伝えると「え、ゴミしかないと思っていたのに、そんな価値があるのですか、、、、、」とびっくりされていました。
当事務所でも、数多くの買取り査定を実施していますが、買取り額で遺品整理費用全額を賄えるケースというのは珍しく、時間はかかりましたが、細かく仕分けし直した甲斐があったというものです。
遺品整理現場では一見ただのゴミにしか見えないような故人の趣味の品が実は大変貴重な物だったということは珍しくはありません。
しかし、興味のない人や親と子のように価値観にジェネレーションギャップが生じるような状況では、その品の価値を正しく把握できないことも良くあることです。
故人の部屋に大量にあり、家族にはゴミにしか見えなくても、故人が生前に心血を注いで収集していた以上は、その品には故人を惹きつけるなにかしらの魅力があった物となります。
そして、そうした品に故人と同じように価値を見出す人も必ずいる訳であり、それ故、リサイクルショップに対する需要が生まれるということになります。
故人の遺品を処分することはいつでも可能ですので、故人が心血を注いで集めていた品があるようでしたら、似たような品を取り扱うリサイクルショップなどに持ち込んで、その価値を確認してみることをお勧めします。
故人としても、生前大好きだった品々をゴミとして処分されるよりも、同じ価値を共有する方々の手に渡って大事にされる事を望まれるのではないかと考えております。
遺品整理や相続のご相談は名古屋の第八行政書士事務所までどうぞ~。