名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2014.08.21
おばあちゃん箱
おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
昨日も寝苦しい夜でしたね。もうそろそろ暑さもやわらぐかな?と思っていたのですが、まだまだ油断は禁物のようですね。熱中症には十分注意していきましょうね。
さて、昨日はここ最近恒例となってきたコスモス成年後見センターの研修日です。前回は前日にラーメン大盛りを食べて腹痛を起こし、睡眠不足で研修に身が入らなかった為、今回は眠気覚ましも用意して準備万端整えて挑みました。
講師の先生の話しが非常に面白いので、あまり眠くならないのですが、それでも昼食後なんかはけっこう睡魔が襲ってきますからね、カフェイン注入で悪霊退散です。
さて、今回の研修の内容は成年後見制度における「財産管理の実務」「身上監護の実務」「認知症に関する基本理解」「知的障害及び精神障害に関する基本理解」の4本立てです。
特に後半の2つはまるで介護事業者の研修でも受けているような内容で行政書士として成年後見制度に携わるにはここまでの知識が必要になるのかと正直驚きました。
そんな認知症に関する講義の中で遺品整理にも関する部分が出てきており非常に印象に残ったことがあります。あ、もちろんそれ以外の部分もちゃんと聞いてますから他は全然覚えてないってことではないですよ
認知症の講義の中で認知症の患者の方の「収集癖」についてのお話しがありました。認知症の患者の方は一見ゴミにしか見えないものを拾ってきてしまいどんどん溜め込んでしまうという話しです。
遺品整理でも良く遭遇するゴミ屋敷のお部屋。講義を終えた後で過去のゴミ屋敷の現場を思い出すと認知症の方の収集癖が原因でゴミ屋敷になっていたのではないかと思える現場がけっこうあります。
収集癖のような異常症状はアルツハイマー型の認知症で見られる症状のようですが、アルツハイマー型の認知症はその症状の傾向として周囲に合わせた会話をする「偽会話」をすることもあるようですから、日頃から接している家族でももしかしたら気づかない内に症状が進行しているといった事があるかもしれません。
今までは収集癖なんてなかった方がそんな異常行動を始めたら、そんなゴミを拾ってくるな!と怒る前に、もしかして認知症なんじゃないの?と疑ってみる事が大事なのかもしれませんね。
また、研修の中で紹介されたお話しで、2011年の東日本大震災の際の避難所で、中学生が認知症のおばあちゃんの為に「おばあちゃん箱」なるものを作っていた事例を紹介されていました。
これは、収集癖のあるおばあちゃんがゴミを拾ってきた際に家族がゴミだからと取り上げようとするとおばあちゃんが怒ってしまうので、それを見ていた中学生のお孫さん?が考えたそうです。
認知症の方は短期記憶障害(飯はまだかの~のあれです)がある為、ついさっきの記憶を忘れてしまう傾向にあります。ですから、おばあちゃんが拾ってきたゴミと思われるものでもとりあえず「おばあちゃん箱」に一旦しまうことでおばあちゃんは満足して、そしてすぐにそこに入れた事を忘れてしまうので、後でおばあちゃんが見ていないところでそれを片付けてしまえば誰も傷つかないといった方法です。
講師の先生も言っていましたが、この方法を中学生が考えたんですから凄いですよね~。もちろんその中学生の子は認知症の症状や短期記憶障害について知っていたわけではないと思います。単におばあちゃんが拾ってきた物を家族が捨てようとして、おばあちゃんが悲しい思いをするのが嫌だっただけだと思うんですよね。
おばあちゃんに悲しい思いをさせないようにと考えた末に出来上がった「あばあちゃん箱」震災の中、避難生活という困難な状況でもこれだけおばあちゃんの事を思いやる事のできる中学生がいるのかと感激しました。
コスモス成年後見センターの研修も今回で折り返しです。後3回の研修も楽しみですね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や相続相談・賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
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