名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2018.06.26
事故物件、家主は隣室の損害賠償の責任を負うのか?
おはようございます。名古屋の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
ここ最近毎日言ってますが暑いですね、、、、、昨日はさすがにエアコンを稼動させましたが、電気代が高くなる季節の到来です。
高齢者の方の中にはエアコンの風が肌に合わないと利用を控える方もいらっしゃいますが、実感はなくても体は暑さで疲弊していますので、文明の利器を上手に活用して熱中症による孤独死!なんてことのないようにしていきましょう。
さてさて、これからの季節熱中症による孤独死なんかが増加してきます。また、少し早いですが、夏休みの終了間際では学生の方の自殺などの件数が一気に跳ね上がりますので家族はもちろん、賃貸経営をしている家主側としても結構危険な時期であったりもします。
いつもは借主目線でブログを書いていることが多い私ですが、別段貸主側を敵視している訳ではなく、一般的に貸主側の請求が過大になりすぎる傾向にあるので、それに対する過去の判例などを基にした意見を書いているだけです。
ですので、事務所では借主からの相談だけでなく、大家さんや管理会社の方などからのご相談にも応じていますので、何かあればご相談ください。
という訳で、今回のブログはちょっと別目線での大家側からの立場で書いてみようかと思います。
お題は「賃貸物件で事故が起きた場合に、事故があった部屋の隣室や階下の住人からの損害賠償請求に貸主は応じなければいけないのか?」なんか、お題が長くなってしまいましたが、言いたいことは分かってもらえるかと思います。
賃貸物件で自殺などの事故が起きた場合にまず問題となるのが、入居者側の遺族や連帯保証人と家主側との損害賠償などの問題です。ですが、実際の遺品整理の現場ではこの2者間の対立だけでは収まらないことも多くあります。
典型的な例としては、事故のあった部屋の隣の入居者から大家に対して、「自殺があった部屋の隣でこれまで通りに生活はできない。引越しするからその費用を負担しろ」といった請求です。
遺品整理や事故物件の相談、特殊清掃の依頼などを受けて現場に赴いた際によくこの手の相談を頂きますが、いつも思うのですが、なんで大家さんに言うのですかね?ということです。
もちろん、隣室の方としては自殺した方の親族とは面識はないでしょうし、連絡先だって知らない。だからすぐに連絡が取れ、苦情の言える家主側に連絡しているのだというのはわかります。
ただ、だからと言って、悪いのは自殺した入居者(自殺された方にも様々な事情はあったかと思われますが、)であって家主が悪いわけでもありません。
ましてや家主側に入居者が自殺しないように監督する責任なんてものはありませんし、そもそも家主側に請求するのはお門違いということになります。ですので、隣室の方からのこうした賠償請求に家主側が応じる必要は基本的にはありません。
もし、請求するとしたらそれは自殺をした入居者の相続人や連帯保証人に対してすることとなります。ただ、上でも述べたように隣室の方が自殺された方の遺族や連帯保証人の連絡先を知っている訳でもないですし、実際に訴えるといっても難しいのが実情でしょう。
ただ、隣室の方の不安も最もなところでありますから出来るだけの事はしてあげたいと思われる大家さんもいらっしゃり、善意で引越し費用を負担してあげたり、または一時的に家主側が負担し、掛かった費用を後ほど遺族や連帯保証人に請求するといった対応をされる場合もあります。
ただし、後から遺族や連帯保証人に請求するといっても、そもそもその費用を遺族や連帯保証人が負担するべきものではないということも十分あり得ますので、回収できない可能性が高いことを考慮して対応しましょう。
以前、事故物件の遺品整理と特殊清掃を行ったマンションでは管理会社の方が素早く動かれて、階下の方の生活を守られていたケースがあります。そのマンションでは生活保護の方が孤独死されて遺体が腐乱し、血液などが下の階なでに漏れ出てしまっていました。
当然、ハエなどが大量に涌き、下の階では通常の生活が送れるような状況ではなかったですので、下の階の方としては引越しを考えていたところ、管理会社の機転で同じマンションの空き部屋へと手続き費用などは無く、すぐに引っ越すことができました。
同じマンションですので、引越し業者などを使わずに済みますし、通勤などの会社関係でも特別な手続きは不要で被害に遭われた方としては不幸中の幸いといったところでしょうか。
ただ、この現場ではたまたま空き部屋があったからよかっただけであり、どの現場でもこう都合よく事は運びません。
家主側としては、もし自分の管理物件で事故があった場合などを想定して、事故が起きた際にどのように動けばいいのかを事前にシュミレートしたり、事故対応マニュアルなどを作成しておくと、万が一の時に慌てなくてすむかもしれません。
遺品整理の現場で起きる入居者と家主側のトラブルについては私の方でも詳しくお話しすることも可能ですので、マニュアルを作る際などに実際の現場の話しを聞いてみたいなどの要望があればご連絡くださいね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に遺品整理・死後事務のご相談を受け付けております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や生前整理、相続相談、死後事務に関するご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くださいね。
弁護士紹介制度について
弁護士紹介制度
賃貸物件での自殺の問題は借主側、家主側双方にとって大きな問題となります。また、法律で画一的に解決手段が決まっている訳ではないことからどうしても当事者双方の協議を重ねて解決へ向かっていく姿勢が重要となってきます。
第八行政書士事務所では当事者双方の協議を円滑に進める為に依頼者の方に親身になって相談に乗って頂ける弁護士を紹介しておりますので、どうしても相手方との折り合いが付かない、または話しを聞いてもらえないといった状況でお困りの場合は頼りになる弁護士の先生をご紹介いたしますのでご相談ください。(弁護士紹介制度について)
ご紹介する弁護士の先生は当事務所所在地が名古屋にあることから、名古屋に事務所を構えている弁護士の先生が中心となります。
弁護士の先生への相談(初回相談は無料対応有り)につきましては、相談時間を有効に利用する為にも当事務所にておおまかな内容の聞き取りを行い、その内容を弁護士の先生へお伝えした上で、相談に臨んで頂く方式を取っておりますので、最初のご相談は当事務所へとご連絡をお願い致します。(弁護士の先生の事務所へ行く際はお申し出があれば付き添いも行います。)
また、名古屋在住の方でなくても弁護士の先生の事務所へとご来店頂ける方につきましてはサービス対応の範囲内となっておりますので、自宅は県外だが名古屋の部屋を整理したい方や近くで良い先生がみつからないような場合はご相談ください。
費用について
弁護士紹介制度は賃貸物件での事故で悩まれているご家族の為に用意しておりますので、弁護士の先生のご紹介に関しては費用は発生いたしません。また、当事務所への相談も無料で行っております。
※当事務所スタッフが弁護士の先生の事務所への付き添うサービスについては費用が1万(税抜)が掛かりますが、遠方からこられて名古屋の地理が分からないような場合は送迎もいたします。(送迎は無料です。)
弁護士の先生へ実際に依頼する場合の費用については、事情をお伺いした上で掛かる費用を弁護士の先生よりご提示していただきますので、依頼されるかどうかはじっくり検討されてからご返事頂ければ大丈夫です。
詳しくは「弁護士紹介制度について」をご確認ください。
ご相談やご依頼について
第八行政書士事務所では地域を問わず全国からの相談を受け付けております。ご相談は電話またはメールでご連絡頂ければ担当者よりお返事いたします。
また、第八行政書士事務所では自殺や孤独死が起きた際にご遺族や連帯保証人の方向けの各種手続きの補助や合意書の書類作成を行っておりますのでご利用ください。
詳しくは下記参考ページをご覧ください。
◆「賃貸物件で孤独死・自殺をされた方のご遺族や連帯保証人が取るべき方法」
◆「相続放棄手続きの代行業務について」
◆「自死・孤立死賃貸物件判例集」
◆「相続放棄をする前に」
◆「原状回復をめぐるトラブルとガイドラインを超解説」
遺品整理専門の行政書士が相談に応じます。
第八行政書士事務所では賃貸物件で自殺や孤独死が発生した場合の対応方法についてご相談に応じております。
一般的なご相談から具体的な個別案件に関しての相談・アドバイスなど行っており、また、行政書士の職分を超える場合は無料で弁護士等をご紹介しておりますので、ご利用ください。
賃貸物件における自殺・孤独死などに関する相談・合意書等の作成料金
依頼内容 | 詳 細 | 料 金 |
---|---|---|
一般相談 | 事故物件に関する一般的な相談対応(メールや電話で可能な範囲での相談程度) | 無 料 |
個別相談 | 事故物件に関する個別案件に沿った相談及び具体的なアドバイス ・資料提供(面談の上、契約書や見積書の確認作業を行う場合) | 21,600円 |
合意書等作成 | 大家・管理会社・入居者(遺族・連帯保証人)間で成立 した合意書等の作成。 | 30,000円~ |
内容証明作成 | 家主から借主へ、または借主から家主へ支払いに関する | 35,000円~ |
※ 遺品整理及び合意書、内容証明等の作成依頼を頂いているお客様は個別相談の場合でも相談料は無料です。
※ 他府県からのご相談にも応じています。また、他府県で出張相談をご希望の場合は別途交通費が発生いたします。