名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2023.05.29

何十年ぶりかに見つかった金の工芸品

おはようございます。名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八行政書士事務所の谷です。台風の影響かしばらく名古屋も雨模様の様子でこのまま梅雨入りか?と思ってしまいますね。

洗濯物の干し場所に困るシーズンの到来とともに、この時期は食中毒も増える時期ですから一日置いたカレーが上手いなどといってカレーを常温保存なんてしないでくださいね。

さてさて、先日の遺品整理現場での話し。いつもお世話になっている同業の先生より、遺品整理のご相談を頂きました。

なんでも、遺品整理予定の現場は自宅兼事務所でもあり、また敷地も広く建て増し工事なども行っていることから、何十年も前からの荷物がそのまま残っているとのことです。

そうした、ただでさえ撤去家財が多い中で士業の先生を困らせているのが、亡くなった方の財産調査が進まないことです。

もちろん、相続を専門に扱っている先生ですので金融機関の預貯金等の調査はお手の物なのですが、その先生を困らせているのが遺品整理現場にある遺留金類です。

どうやら亡くなった方は自宅兼事務所としてその場所を使用していたらしく、集金したお金などがいたるところから見つかっているのだそうです。

また、自宅や事務所スペースも物が多すぎてゴミ屋敷一歩手前の状況でとても自分達だけでは確認しきれないとのことでした。

そこで日頃から遺品整理、遺品整理とつぶやいている(笑)当事務所へと相談を頂いたのですが、実際に現地確認してみると、確かに手ごたえのありそうな現場です。

遺族等も事前に確認されているため、見える範囲にはお金があるようには見えず、普通の古い家屋の遺品整理といった感じですが、室内の状況を良く見てみると鍵のかかった事務所スペースや、万年床の布団など怪しい箇所がちらほらと見えてきます。

士業の先生や相続人のご兄妹も含めて遺品整理の進め方や作業に必要な日数などをご説明させて頂き、かなり時間が掛かる現場となることから、遺族の方にずっと立ち合いをして頂くのは体力的にも厳しいだろうことから鍵をお預かりして作業を進めさせて頂きました。

依頼を頂いた時点では、遺族の方から特にこれを探して欲しいといった要望はありませんでしたので、紹介者の先生のご指示のとおり現金関係に注意を払って進めていきます。

一度に沢山のスタッフを入れて整理を始めてしまうと私が確認できない箇所が出てきてしまうため、まずは私ひとりで貴重品捜索を行いつつ梱包等を進めていくのですが、出るわ出るわで事前に危惧されていた通りいたるところからお金が出てきます。

お金が良く見つかる場所として一般的な寝室やリビングなどの普段いる時間が長い部屋はもちろんのこと、廊下等に置かれたタンスの中からも大量の現金が出てきて本当に油断のならない現場です。

現金以外にもいろいろと出てきたのですが、なかでも驚いたのが純金の工芸品。古い和紙に包まれた物が出てきたと思い手に持ってみるとなにやら大きさに見合わないずっしりとした手ごたえが返ってきます。

和紙の包を開けてみると凝ったデザインの純金製の工芸品がでてきたではありませんか。金製のアクセサリーや金の記念硬貨、金のインゴットなどは遺品整理の現場で出てきますが、工芸品といった凝った作品は久々に見た気がします。

税金対策で富裕層が金製の仏具などを購入する話しは士業界隈ではあるあるな話しですが、これもそうした一環なのかな?と思い、見つかった現金関係などとともに依頼者宅へお持ちしました。

「こんな純金製の工芸品が見つかったんですが~」、と依頼者に報告したところ、どうやら依頼者の方には思いあたる節があるようで、なんでも何十年も前に亡くなった両親がご健在だった頃に依頼者の父親が購入したものらしく、生前に父親から見せてもらった記憶があるとのことです。

しかし、父親が亡くなった後にはその行方はわからなくなっており、まさかこんな最後の最後で見つかるとは!?と驚いていらっしゃいました。

確かに古い家具の奥の方にしまい込まれていた様子でしたので、遺品整理のようにタンスや押し入れやらをひっくり返す勢いで捜索しないと見つけられなかったかもしれませんね。

不用品回収業者さんのように不用品を処分するだけの業者さんの場合だと、念入りな確認まではされないことも多いですから、士業の先生の紹介がなく、一般の不用品回収業者さんに依頼して家具と一緒に処分されていたと思うとぞっとしますね。

純金の価値はもちろんですが、思い出の品を遺族に届けることができて安心しました。

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