名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2025.01.28
遠隔地の遺品整理のご依頼について
おはようございます。名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八行政書士事務所の谷です。
早いもので年が明けたと思ったらもう、2月が目前と迫ってきました。時間の経過が恐ろしい!(汗)
一番寒い時期のはずですが例年に比べて暖かい日も多く、過ごしやすい気がしますね。ただ、世間ではインフルエンザやコロナが流行してもいますので、マスクの着用と手洗い等でしっかり自衛をしていきましょう。
さて今回は遠隔地のご依頼についてです。
先日、数年前に遺品整理のご依頼を頂いた方より実家の遺品整理を頼めないかとのご相談を頂きました。
最初お電話を頂いた際は、依頼者の方の情報がすぐに頭に浮かんでは来なかったのですが、ご実家の地域の名物のお饅頭の話を聞いた途端に当時の遺品整理の様子を鮮明に思い出しました。
前回の遺品整理の完了時に依頼者のご実家の名物の話になり、たまたまその中に私が非常に好きなお饅頭の名前があり、そういえば、お饅頭の話で盛り上がっていたなと思いだしました。匂いや味覚が記憶に与える影響って大きいんだなと実感しましたね。
そのお饅頭の記憶をきっかけに、芋ずる式に記憶が引き出されてきて、確かに前回の完了確認の際にご実家の遺品整理のお話をされていたなとの記憶もありました。
当時は、実家にはひとり暮らしの親族が元気に過ごしているのでいつの話になるかはわかりませんが、「もしもの時はお願いできるかしら?」と言われていたの覚えています。
あの時のお話ですか!と、前回の依頼からだいぶ年数も経っているにも関わらず、再度ご相談を頂けたことにびっくりするやら嬉しいやらで、まずは現在の状況を確認してみないことにはとお話を聞きにいくことに。
状況としては、
①遺品整理の現場は名古屋から400キロ程離れた遠隔地。
②親族が亡くなったばかりで、何も手を付けられていない状況
③将来的には不動産の売却も視野に遺品整理を行ってもらいたい
④財産調査をしてもらいたい
⑤思いでの品がいくつかあるので見つけてもらいたいたい
⑥仏壇の性抜きを行って欲しい
⑦自分達は立ち合いができないので現地作業についてはお任せしたい
⑧預貯金等の相続手続も併せて行って欲しい
⑨不動産の相続登記をして欲しい
と、面談で話を聞いていく内にいろいろ対処しなければいけない箇所が見えてきます。
もちろん、これら全ての項目が最初から分かっていたのではなく、依頼者の方と雑談混じりに話していくうちに「そういえば!」といった形で、疑問点が浮かびあがってくる形で遺品整理の前段階の整理を行わせて頂きました。
対処すべき項目の整理ができたところで、次に必要なのが費用の計算(見積り)となります。見積の取り方としては、依頼者の方が立ち合いができないとなると
①現地の遺品整理業者へ鍵を送って立ち合いなしで見積りをしてもらい、結果を送ってもらう
②財産調査と思い出の品の回収を行うために、私が現地に行き財産調査等と一緒に見積の立ち合いを行う。
①の場合でも遺品整理業者は、以前私が勤めていた全国対応の遺品整理業者を紹介しますので、見積りだけなら費用も掛けずに安心して任せることが可能です。
ただ、今回は遺品整理の際に財産調査や思い出の品の回収、また仏壇の性抜きなどの対応も必要であったため、遺品整理の作業時に一気に全て行うよりは、事前に一度私が現地で財産調査を行い、その日程に併せて菩提寺の住職にもお越し頂ければ性抜きも行えるので、遺品整理の際は遺品整理だけに集中できるので安心ではないかということで、②の方法でまずは遺品整理の見積を取ることになりました。
私が現地に行く為、どうしても高速代や宿泊費、日当等が発生してしまうことになりますが、それでもお任せしたいとのことでしたので、久々の長距離ドライブを楽しみながら現地へ向かうことに。
見積は担当者の方が午後に来てもらう形で時間設定を行い、午前中は作業着に着替えてひたすら財産調査に時間を充てます。途中で菩提寺の住職にもお越し頂き性抜きも無事完了。
現地の家具や家財は戸建+車庫(納屋)付と敷地面積に応じてかなりの量があり、長年の経験から貴重品が仕舞われていそうな場所を重点的に調査を行っていきます。
幸い、お住まいだった親族の方も綺麗に生活をされていたようで、荷物は多いですが散らかっているという感じもなく調査を部屋ごとにどんどん進めていき、予想していた場所とは違っていましたが一番の目当てである預貯金関係や不動産関係の書類、また思い出の品だろうと思われるアクセサリーも無事見つけることができました。
ついでに真剣(脇差?)も出てきてしまった為、依頼者へ確認したところ処分して欲しいとのことでしたので、警察へ連絡して持ち込みでの処分依頼を行ってきました。
警察へ連絡した日が日曜日だったこともあり、持ち込みをしましたが平日で警察の担当者がいる場合は現地に受け取りに来てくれるそうです。行政書士の感覚でいたため、申請は行政機関に出すという意識しかありませんでしたが、真剣を持ち運ぶ危険性を考えれば取りに来てもらった方が安全なのは確かですよね。ひとつ賢くなりました。
取り敢えずの目的は達成した頃に見積担当者の方も来られたので、旧交を温めつつ、見積を行ってもらいその場で依頼者の方へも見積金額の説明をして、作業決定となりました。
家財の量もある為、作業は約1ヶ月後に2日工程での遺品整理となります。当日は私も現場監督者として立ち会うことになりますので、泊まり作業での立ち合い業務となります。
実際の遺品整理までに約1ヶ月程の猶予ができましたので、この時間を使って相続手続を行っていきます。実は、最初の面談時に戸籍や銀行関係の委任状も貰っていたため、法定相続情報一覧図を作成するのに不足している資料を名古屋へ戻る前に現地で取得し、その足で信金関係の手続も済ませてしまうことにします。
その他の金融機関については、名古屋にある支店で手続きが可能でしたのでそちらは戻ってから手続を行うことにします。事前に預貯金関係の手続を行っておくことで、遺品整理の費用も相続財産から捻出できるようになりますし、万が一現地でしかできない手続があっても、事前に判明していれば遺品整理の際に現地に行きますので、その時にそちらの対処も可能となります。
実際に追加の手続はありましたが郵送で追加資料を送るだけでしたので、相続手続については遺品整理前までに無事完了となりました。(不動産の相続手続は遺品整理後に提携の司法書士にて完了)
相続手続が終わった後に、実際の遺品整理に着手となりますが、古巣でもある遺品整理会社の作業のため、段取りとしてはおおよそ把握できており担当者の方の指示のもとスタッフの方々もキビキビと動いてくれて大助かりでした。
見積時に私が見つけきれていなかった小銭や書類関係なども見つけてもらい、私の方でも再度チェックをして相続手続に必要かどうかを確認して、漏れがないように対処していきます。
遺品整理の現地は、名古屋とは異なる分別方法ではありましたが、進捗は予想よりも順調に進みDAY1は無事終了。
当初は、現場監督だけの立ち合いのつもりでいましたが、遺品整理の現場を見ていると体がうずいて仕方ないですよね。
結局作業を一緒にしていたため、DAY2はさらに進捗が捗り、夕方頃の完了予定が午前中には掃除も含めて満足いく作業結果で終えることができました。
当日お越しいただいたスッタフの皆様、本当にありがとうございます。
予定よりも早く現場が終わった為、名古屋へ戻る前にちょっとだけ寄り道をしてきました。天気も快晴だったので非常に綺麗~。
遺品整理と相続手続が完了して、最後の報告にあがった際も依頼者の方には大変喜んで頂けました。
前回の遺品整理から数年経過していたにも関わらず、当事務所を覚えて頂いての再度のご依頼誠にありがとうございます。
以前、別のお客様からお礼の言葉として頂いた言葉で印象的な言葉があります。
「先生のおかげで故人の遺品整理を辛い思い出ではなく、前を向いていける遺品整理にすることができました。」と。
遺品整理を悲しいだけの現場にしたくないという想いで常々作業をしていますが、今回もその一助になれたのなら遺品整理に携わる者として幸せです。
遺品整理のご相談は名古屋の第八行政書士事務所までどうぞ~。