名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2020.11.16

入院・手術時だけに利用できる身元保証契約

※短期身元契約に関する費用及び申込方法については入院・手術時だけの短期身元保証契約についてをご確認ください。

おはようございます。名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八行政書士事務所の谷です。

先日まで寒い寒いと言っていましたが、寒さに備えてコタツとストーブを出したら連日快晴で過ごしやすい名古屋です。これでコロナがなければ最高なんですけどね、、、、。

さてさて、先日私が代表を務める「死後事務支援協会」にあった相談についてです。お問合せ内容としては、手術時の身元保証人になってもらえるのか?というものでした。

第八行政書士事務所でも死後事務支援協会どちらでも、死後事務委任契約を結ばれている方の身元保証人にはなっていますので、そういった意味では「身元保証人」にもなります。

ですが、今回のお問合せの内容としては、白内障の手術で日帰りに近い日程での手術ということで、その手術を受けるにあたって病院から身元保証人を求められているそうです。

最近は「無縁社会」といった言葉が生まれるくらい独居の高齢者の増加や親族関係の希薄化などは進んでいます。私自身、独居の高齢者の孤独死現場の遺品整理や特殊清掃を行っていますので、それは身をもって感じるところではあります。

そうした、社会的にひとり暮らしの高齢者が増えるなかで、医療の場面において高齢者を悩ませる問題が「身元保証人」の問題です。

身元保証とは何か?という問題もありますが、本来法律で規定されている身元保証とは雇用契約を結ぶ際に使用されるもので、例えば新入社員が問題を起こしたら身元保証人になっている両親もその責任を負ってくださいねという感じです。

そういった意味では、借金の連帯保証人は本人が返済できなければ、本人に代わってお金を返さないといけないというのと身元保証はよく似ているかもしれませんね。

身元保証はお金に関することだけではありません。現在は入院や手術の際はもちろん、高齢者施設に入所する際なども「身元保証人」が求められています。

この身元保証人に何を求めているのかは、各医療機関や高齢者施設によって様々ですが、主に身元保証人に期待されているものとしては下記のものとなるでしょう。

①緊急時の連絡先
②入院費・施設利用料の支払い
③遺体・遺品の引取り・葬儀等
④本人生存中の退院・退所の際の居室等の明渡しや原状回復義務の履行
⑤本人の身柄の引取り
⑥入院計画書やケアプラン等の同意
⑦医療行為(手術・予防接種等)の同意

医療機関や高齢者施設でも、他人の家族を預かっているのですから、何かあった場合の緊急連絡先や本人が意思表示できないような場合に勝手に判断するわけにはいきませんので、「今後はどうされますか?」という判断を家族に仰がなければいけません。

また、手術の結果本人が亡くなったしまったような場合でも、身元保証人となる家族などがいてくれれば、医療機関側としても掛かった入院費用や手術費用をご家族から支払ってもらえるので安心です。

反対に言うなら、身元保証人がいない状況で入院や手術の受け入れをするということは、万が一本人が死亡してしまった場合や意識が回復しなかったような場合に、医療機関側はこうした危険をすべて負担しなければならなくなり非常に大きな負担になるということです。

現在は行政からの通達で、こうした身元保証人がいないような患者であっても、医療機関側は診療を拒否してはならないとされていますが、そうはいっても病院としても身元保証人がいるならなるべくつけて欲しいというのは当然ですよね。

身元保証人がいない状況で本人が亡くなってしまうと、病院側としては今後の話しを誰にすればいいのか?ということで頭を悩ませることになりますが、身元保証人がいれば、例え何かあっても医療機関側では身元保証人と今後の話しをしていけばいいのですからね。

もちろん、身元保証人がいない状況で亡くなった場合であっても、亡くなった方のお住まいの地区や病院がある地区の役場にて遺体の引取りや火葬などは行ってもらえます。

ただ、それらの方法(墓地埋葬法に従った)はあくまで最終手段で税金を使用して行うセーフティネットです。

また、行政側で行えるのはあくまで、法律に規定されている、亡くなった方の遺体の引取り、火葬、納骨といった最低限の部分であり、未払いの医療費などは支払ってはもらえません。

そうした意味でも医療機関側が「身元保証人」を求めるのは当然ということになるでしょう。

身元保証人になってくれる人がいないような場合はどうすればいいのか?

では身元保証人になってくれるような人がいない場合はどうすればいいのか?上でも書いた通り、最近は親族であっても必ずしも身元保証人を引き受けてくれるとは限りません。

もともと、天涯孤独という方もいますが、そういった方よりも過去の相続(争続)で兄弟間で揉めてしまったケースや親族と呼べるのが何十年も会っていない甥や姪といったケースで、頼む方としても頼みづらいということも良くあります。

ではどうするのかというと?
①医療機関側に事情を説明して「身元保証人」なしで受け入れてもらう。
②NPO法人などに高額な費用を支払って「身元保証契約」を締結して身元保証人になってもらう。
③友人、知人にお願いする

といった、形で対処されているのが現状です。

①は医療機関側がリスクを負担する形になりますので利用者としては助かることでしょう。
②は、お金の面がクリアできれば問題ありません。
③は、ご本人にもしもの事があった場合は、ご友人等に過大な負担を強いてしまいますのでお勧めはできません。ご友人等に依頼する場合ば万が一の事があった場合のサポート体制を作った上で依頼するべきでしょう。

一般的な身元保証契約の問題点

最近は、おひとり様と呼ばれる高齢者の方向けのビジネスとして「身元保証サービス」や「家族代行サービス」といった、高齢者の方の身元保証を家族に代わって行うというサービスをNPO法人などが行っています。

もちろん、NPO(非営利団体)法人だからといって、身元保証をサービス(無料)で行ってくれるわけではありません。

むしろ、こうした団体での身元保証契約では、入会金や事務手数料、月額利用料、年会費、更新手数料と様々な名目で費用が発生することが一般的です。

高齢者の方の身元保証サービスといっても、各社でいろいろなサービスを提供しておりますので、日常生活のサポートや買い物代行、定期的な安否確認としての見守り活動。

認知能力の衰えなどからくる財産管理のサポートもあれば、上であげたような入院や高齢者施設に入所する際の身元保証もあります。

最終的には、利用者のの方が死亡した際の死後事務手続きと、ひとことで身元保証サービスといってもその内容はサービスを提供する会社毎に異なっています。

ですので、利用する側としも自分が利用したサービスの有無や自分がどういったサービスを望んでいるのかをはっきりさせた上で利用する会社を比較しないと、自分は必要としてしていないのに契約上は必ず発生する費用として、無駄なお金を支払うことになってしまうこともあります。

また、近年はこうした高齢者の身元保証をビジネスと割り切って利益追求だけで行う会社もあり、高額な入会金や預託金などを支払ったのにサービスを受ける前に会社が破綻してしまったというニュースを耳にするようになりました。

有名なところでは、過去に「日本ライフ協会」という国から認定されている公益財団法人が、利用者から集めた多額のお金を別の事業に流用して破綻してしまい、身元保証を依頼していた高齢者が多額の現金を預けたにも関わらず、そのお金は戻ることなく、泣き寝入りせざる負えなかったケースもありますので、一度に高額の費用を預けるような場合は十分な注意が必要です。

一般的な身元保証契約は短期間の入院や手術には向いていない

ちゃんとした団体による身元保証サービスは高額な費用について目を瞑れば、各種サービスが充実していることもあり、日常サポートをはじめとして、高齢者の方が望むサポートをしてくれます。

ただ、サービスが充実しているということは、その分施設や人件費も掛かるのは当然で、それが入会金や事務手数料などの費用の高額化に繋がっているともいえます。

また、今回のテーマでもある入院や手術時だけ身元保証を求めている人にとっては、こうした団体が提供する身元保証契約は、1回だけの手術を行うといった場合には費用や手続きの煩雑さからいって利用し辛いものとなっているのが実情です。

私自身、死後事務委任契約の受任者とて活動していますので、事前の準備や死後事務に備えた公正証書等の書類の準備は実感していますので、時間をかけた本人の希望の聞き取りや丁寧な打ち合わせ、法的書類の準備が悪いと言っているわけではありません。

ようは、短期間の身元保証を希望している利用者にとって通常の身元保証契約では準備に掛かる手間と費用が過大すぎるということです。

短期間の入院や手術に特化した身元保証契約

そうした問題点を踏まえて、第八行政書士事務所では、短期間の入院や手術の際に身元保証を必要とされている方向けに、保証内容を必要最低限に抑えた代わりに費用や手続きを簡素化した「短期身元保証」を行うことといたしました。

当事務所では、死後事務委任契約を通した身元保証もこれまで通り行ってまいりますが、死後事務委任契約のような5年10年といった長期間の契約はまだ必要とされていない方も大勢いらっしゃいます。

そうした入院や手術の時だけ利用できるような身元保証契約を望まれている高齢者の手助けはできないものかと他の士業の先生方とも相談してきた結果「短期身元保証契約」を実施することといたしました。

短期身元保証契約の詳細は「
入院・手術時だけの短期身元保証契約について」をご確認ください。

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