名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2014.10.12

孤独死物件に供えられるお花

おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。

この間フェイスブックを見ていたら病院でのお見舞いに生花の持込を禁止している病院が増えていると書いてあり驚きました。

どうも感染症やアレルギー患者への対応が理由のようですから致し方なしなのかもしれませんが、ロックンロールフラワーならOKですかね?

さてさて、遺品整理の現場でも孤独死された方のお部屋に伺った際にはキッチンやベットにご家族が供えられたお花が置かれていたりすることが良くあります。

先日行った作業の現場でこんな場面に出会いました。その現場は賃貸物件で独り暮らしをしていた男性が孤独死した現場なのですが、玄関前の廊下に瓶に入れられたお花と盛り塩そしてお供えのお菓子が置かれていました。

お部屋の中にお花やお供え物が置かれているのは良く目にしますが部屋の外に置いてある事はあまり目にしませんので少し驚きました。

ご遺族としては故人の事を思って供えられた物だとは思いますが、できればお花やお供え物はお部屋の中に置かれた方がいいかもしれませんね。

ただでさえ孤独死に伴う退去は原状回復等で家主側と揉めてしまう可能性の高い案件といえます。その状況でお花やお供え物などを玄関の外に置いてしまうと他の入居者がその光景を目にすることになり、この部屋で何か事件があったの?と余計な誤解を生んでしまう可能性があるからです。

ご遺体が発見された状況にもよりますが、場合によっては警官や鑑識の方がやってきて物々しい雰囲気になっていた可能性もあるでしょう。基本的に警察官などは何かあったのかを聞いても答えてくれはしませんし、家主側としても積極的にその情報を開示しようとはしない事の方が多いですから、他の入居者としてはどうしても情報不足から色々な事を想像してしまいます。

そんな状況でお部屋の前にお花が供えられているのを他の入居者の方が見たらどう思うでしょうか?極端な話し、もしかして人が殺された!?と考えなくもないということです。

そこまで考えなかったとしても普通ではない何かがあったのはその供えられた花が証明しているようなものですから、他の入居者としてはますます不安になってしまいますよね。

ですので、もしそれがきっかけで現場の隣室の入居者などが退去するような事にでもなったら、家主としては賃料収入が無くなることに繋がりますので大きな痛手となってしまいますし、場合によってはその損害をご遺族に請求してくるなんて事態にもなりかねません。

孤独死は一般的には自然死と扱われますので、自殺が起きた場合のように宅建業者に告知義務が必ず発生するとは限りません。ですから家主によっては故人の境遇に同情して遺品整理さえしてくれたらその他の金銭的な請求は一切しないという優しい家主の方もたくさんいらっしゃいます。

しかし、家主としても孤独死のため、あえて告知する必要がないからと普通の退去と同じように行っていこうとしてたのに、遺族が周りの入居者に誤解されるようなことをして、その結果退去となってしまったら、せっかく穏便にすませようと思っていたとしても文句の一つも言いたくなるかもしれません。

そのお部屋で何が起きたのかといのは非常にデリケートな問題であり、遺品整理の作業を行っていく上でも特に注意を払って作業をする部分でもあります。

孤独死案件はどうしても家主と揉めやすい案件でもありますので、余計な誤解を生まないためにもお供えはお部屋の中に置くようにしましょうね。

名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂

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