名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2014.10.30
連帯保証人の地位は相続されるのか?
おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
国際宇宙ステーションへ物資を輸送するロケットが打ち上げ直前に爆発したニュースを見て唖然としましたが幸い無人ロケットだったようですね。食料も一緒に消えてしまったようですが、代わりのロケットってすぐに用意できるものなんですかね?宇宙で食料危機になんてなったら私でした気が狂いますね
さて、こんな相談があります。遺品整理を行った際に故人が知人の連帯保証人になっていことを示す書類が出てきた。連帯保証人としての責任は相続人も引き継がなければいけないのですか?
相続が発生した際にまず考えるのが故人の財産を相続するのかそれとも放棄するのか?だと思われます。特に借金なども無く、少ない額だけど預貯金もあると思われれば普通は相続放棄などせずにそのまま相続されているのではないでしょうか。
そんな中である時、故人が友人の借金の連帯保証人になっていた事が発覚、本来の債務者である友人は夜逃げして行方不明。債権者から相続人に支払いの督促がきてしまった、、、、相続をしたら連帯保証人としての地位も相続してしまうのかは意外と見落としやすしポイントです。
保証債務の中でも相続されるものとされないものがあります。
上記の事例のような、第三者の借金の連帯保証人になるようなケースでは故人の財産を相続した場合は連帯保証人としての地位も相続することになり、場合によっては相続人が債権者へと支払いをしないといけなくなる可能性はあります。(根保証などの例外あり)
また、賃貸借契約の際の連帯保証人としての地位も相続されることになります。ですので、仮に故人が第三者の賃貸借契約の際の連帯保証人となっていた場合、その第三者が家賃の延滞をしていたり、自殺や孤独死などしたりすると滞納家賃の支払請求などが相続人にくる可能性があるということです。
この賃貸借時の連帯保証契約では過去に賃貸の契約更新時に連帯保証人として更新契約書に署名捺印をしていなかった場合にもその責任が依然としてあるのかが争われた事案があります。(平成9年11月13日最高裁判決)これに対して最高裁の判決は、更新時に連帯保証人として署名捺印してしなくても原則その責任はあるとしています。ですので、賃貸借契約期間は2年でその後は自動更新となっているような契約書もありますから知らない内に相続人が連帯保証人となっているということも充分にありえる話しとなります。
これらとは反対に身元保証のような場合、例えば誰かが会社勤めをする際に入社にあたって故人がその身元保証人になっていたような場合は身元保証人としての地位は相続されません。身元保証契約は保証する側と保証される側の高度な信頼関係によってなされるものですから、信頼関係の無い相続人との間では保証契約は成り立たず、故人が亡くなった時点で終了となります。
遺品整理の現場で気にするのはやはり相続される保証債務となるでしょう。現金や預貯金がありプラスの相続だと思っていたら実は故人が高額な債務の連帯保証人になっていたとなると相続をするかそれとも放棄をするかについて考えなければなりません。
生前に故人が誰かの連帯保証人になったような話しをしていた場合は十分に注意をして、その保証の額などを確認した上で相続するのか放棄をするのかを検討するようにしましょう。
ただ、故人が第三者の連帯保証人になったということを家族の誰にも伝えていないということもあるでしょう。その場合は相続が発生してから数年後に実は故人は連帯保証人になっていたと発覚するかもしれません。
このような場合は保証債務の存在を知ってから3ヶ月以内なら相続放棄が可能な場合も多いとは思いますが、既に遺品整理をしてしまい故人の財産を処分してしまった後となると判断が分かれてきますので、可能な限り遺品整理の際に重要な書類の見落としがないように注意しましょうね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や相続相談・賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
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