名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2014.10.31
自殺案件での電話相談のお話し
おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
あっという間に10月も最終日ですね。巷はハロウィンで賑わっていますが今日もお仕事がんばります。
先日、寒くなってくると浴槽内やトイレでの孤独死が増えてくるというブログを書きましたが、そのブログを見られた方より次のような電話相談を頂きました。
内容としては賃貸物件でひとり暮らしをしていたご家族が浴室で自殺をし、家主より浴室ユニットの交換費用と損害賠償を請求されてどうしたらいいのかわからないといったご相談です。
先日のブログでも書きましたが最近の賃貸マンションの浴室はユニットバスとなっており、浴槽や洗い場だけを交換といったことが出来ないようになっています。
そのご相談でもやはりユニット交換費や工賃などその他の原状回復も含めて150万ほどが請求されているようでした。またこれに併せて、逸失利益としてさらに150万ほどの損害賠償請求もされて最終的には300万近くがご遺族に請求されているとのことです。
そのご相談の中にこのようなものがありました。故人は浴槽内ではなく、洗い場で練炭自殺をしており発見が早かった為、浴室内は一切汚れていない。それなのに遺族(連帯保証人)は浴室の交換費用を負担しなければいけないのか?というご相談です。
難しい所ではあると思いますし、訴訟となった場合は最終的には裁判所での判断となる部分ですが、私個人の考えでは交換費用は負担せざる負えないと考えます。
これが孤独死の場合でしたらまた答えは変わってくるのですが、今回は自殺ということでしたので明らかに入居者の方に過失があると判断される案件となります。
また、自殺の場合は家主としては次の入居者を募集するにあたり必ずその事を重要事項として説明しなければならなくなる為、浴室で自殺が起きたということは次の入居者の知る所となります。
そのような場合に「浴室で自殺があったけど汚れなどは一切なかったから安心してください」と言われても安心はできませんよね。せめて、「浴室で自殺があったけど浴室は全て新品に交換されているので安心してください」というのが次の入居者を募集する上での最低ラインとなると思われます。
まさしく心理的瑕疵と言われる問題ですが、この点は今後ともその部屋を貸していく家主と退出してしまったら以後関わることのない遺族側とではその修繕の必要性について意識の差が出てくるのは仕方のないことだと思われます。
ご相談者の方にもその旨説明させて頂き、ただ建物の築年数によってはそのユニットの交換費用全額を遺族が支払うのは過剰請求の場合がある点、その他家主との交渉を進めていく上でのポイントとなる部分をお話しさせて頂きました。
今回のご相談は、お話しを聞く限り、損害賠償の請求期間やその金額など家主側の請求にもちゃんとした理由があり請求内容も理不尽と思われるほどのものではありませんでした。ただ、気になる点も何点がありましたのでその点を指摘したところ、その部分を糸口に家主と再度交渉してみるとのことです。
今回は自殺案件でしたのでご遺族にとっては費用面で多少負担が出てくることと思われます。孤独死でも同じような問題に直面される方も多いですので困った時はまずご相談ください。
これからの季節お風呂とトイレには十分注意が必要となってきます。孤独死なんてしないように暖房器具などを用意して事前の準備をしっかり行いましょうね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や相続相談・賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
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