名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2014.10.28

遺品整理は納得のいくまでじっくりと

おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。

なんか酒税の増税議論が起きているようですね。煙草はもちろんお酒もめったに飲まないんで増税されても影響は少ないんですが、そこまで庶民の楽しみを奪わなくてもいいのになと思わなくもないですね

さてさて、遺品整理はご依頼者の方の「困った」を解決する仕事ですので、見積もりや実際の作業の進め方で困ったなと思うことは度々ありますが、それを解決していくのが遺品整理の仕事であり、やりがいでもあるのでその辺はある意味折込み済みの「困った」とも言えます。

しかし、ごくまれにご依頼者の方に振り回されてしまって「困った」という遺品整理の現場もあります。今回はそんな振り回されるのも遺品整理の仕事のひとつといったお話し。

その現場は分譲マンションの一室でご依頼はそこに住んでいた夫婦の娘様からのご依頼でした。見積もりにはご主人様も同席しており、仲良くあれやこれやと打ち合わせを行って頂き、実際の作業へと移りました。

ご依頼内容としては、最終的には全ての荷物の搬出なのですが、搬出する家財についてはご依頼者の方と確認しつつ一緒に作業を行っていくという内容です。良くあるご依頼ですので、こちらも必要な人数を揃えて当日の作業日を迎えました。

実際の作業では最初に確認済みのお部屋や確認が必要のない箇所などをスタッフが片付けていき、別のスタッフがご依頼者のアシスタントとして確認作業を一緒に行う形で整理と確認を同時に行っていきます。

今回は奥様とご主人様が確認作業に立ち会って頂けましたので、スムーズに確認作業が進むかな？と思っていたのですが、そうはなりませんでした。

ある部屋の整理をしていると硝子製のランプが出てきて「これはどうされますか？」とご主人様に確認すると「おい、これはどうするんだ？」と奥様に聞いてくださります。奥様はアルバムなどを確認しつつ「う、、ん、処分で、、」とちょっと生返事気味でしたが、ご主人様から「処分でお願いします」とのことでしたので「はい、わかりました」と搬出用のダンボールへ入れていきます。

しばらくして、そのお部屋が片付いたかなと思った頃に「あれ、ここにあったランプは？」と奥様がおっしゃると、ご主人様が「は？お前いらんっていっただろう」「え、違う、そんな事言ってない、あれはいるやつ！」とご主人様に詰め寄っている光景が、、、

あー、やっぱりいる物だったんだなと思いつつ「大丈夫ですよ探してきますから」とトラックに探しにいくと、当然時間が経過すればするほど、荷物は積み上がっていきますので探すのも一苦労です。ほぼ最初のうちに出した荷物の箱でしたので、一度積み上げたダンボールを崩して、一つ一つテープを剥がしての開梱と確認作業、、、、、なんとか見つけてご返却。

ここまでは良くある話しです。人間ですのでご依頼者の方も間違えて伝えてしまうこともあれば、うちのスタッフが間違えてしまうことも過去には数回ありました。ただ、この現場はこれでは終わらなかった。

その後の作業でも都度確認しながら進めていくのですが、先ほどと同じようにご主人様を通して確認してもらったのが実は持ち帰るつもりのものだったり、なら直接奥様に確認すれば大丈夫か？と考えて奥様に確認してから運び出した物が「あ、やっぱり、さっきのいります！」と言われて探しに戻ったりと、そんな事を４回５回と繰り返していました。

ご主人様もその様子を見ていて「すいません、何度も何度、探しに戻らせてしまって」と申し訳なさそうにされていましたが、こういった事は遺品整理の現場では仕方のないことですよね。

遺品整理は故人の思い出の品との最後の対面となるかもしれないのですから、「あ、やっぱり」と思い直されたとしても責めることなんて出来ません。

むしろ作業中に言って頂けるだけありがたいくらいです。これが作業が終わってから数日経った後に「まだ残っていますか？」と言われてしまうと流石にこちらとしても困ってしまいます。

作業の次の日くらいでしたらまだ回収できる可能性もありますが、回収を依頼している一般廃棄物の収集業者さんもいつまでも回収した家財を保管しているわけではありませんので、早ければ当日中に処理が済んでしまっていることもあります。

ですので、作業の当日でしたら納得できるまでお付き合いしますので最後のお別れをしっかり行ってくださいね。

遺品整理の現場は心の整理の場所でもあると私達は考えていますので、どのようなご要望やご相談でお気軽にご相談ください。