名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2015.05.06
相続放棄したら家の管理はしなくてもいいの?
おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門の第八行政書士事務所の谷です。
連休も終わりましたがしっかりと休養はとれましたでしょうか?気温もグングン上がってきていますのでいきなり全力で働いて倒れないようにしてくださいね。
さて、こんなご相談がありました。「両親が住んでいた自宅があるのですが相続を放棄したので家の管理はしなくてもいいのでしょうか?」
遺品整理の専門の行政書士ということで孤独死や自殺をされた方からの相続放棄に関するご相談が良く寄せられるのですが、その相談の中のひとつが相続放棄後の家をどうすればいいのか?というものがあります。
相続放棄をした場合はプラスの財産は引き継げないがマイナスの財産も背負わなくて良くなるというのが一般的な認識だと思います。ただ、相続放棄をしたからといって財産が泡のように消えてなくなる訳ではないですよね。
自分が相続放棄した後に次に相続人となる次順位の方がいた場合はその方へと財産を引き渡す必要があります。
ですので、たとえ相続放棄をしたとしても次の順位の方へ引き渡しを終えるまでは、自己の財産と同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない義務を負いますので、放棄をしたからといって後の事は知りませんというわけにはいかないということです。
具体的に言うなら、空き家の状態で放置していたら建物が倒壊して通行人へ被害を与えてしまったような場合ですと、たとえ相続放棄してるからといっても損害賠償の責任を負う可能性があるということです。
ですので、相続は放棄したし管理もメンドクサイからと言って空き家を空き家のままで放置しておくと思わぬ損害を発生させてしまうかもしれません。(下記追記部分も確認)
不動産を負の動産としてしまわないためにも、きちんと専門家に相談して管理または処分を検討していきましょうね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や相続相談・賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
←ブログの内容が面白ければ1clickして頂けると励みになります!
にほんブログ村
相続放棄した相続人の責任範囲につい(追記)
「相続放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない」。
このように、相続放棄者は、相続放棄をしたことで空家について直ちに何の責任も負わなくなるということではなく、「相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで」、相続財産を管理する義務を負うこととされています。
相続放棄者は、民法940条により相続財産である空家を管理する義務を負うが、この義務は後に相続人となる者等に対する義務であり、地域住民などの第三者に対する義務ではないとの見解を示しています。
つまり、相続放棄した者が負う管理責任は後から相続人になる者に対しての管理責任であって、近隣住民等の第三者に対して負う管理責任ではないということ。
こうした見解があることにも注意が必要。