名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ

2016.04.14

(再掲載)黒魔術!?趣味の領域を超えたお部屋

 おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門の第八行政書士事務所の谷です。

さてさて長年遺品整理を行っていると鳥肌がたつような現場に直面することがあります。夏にはまだ早いですが今回はそんなちょっと怖かった遺品整理のお話し。

遺品整理のご依頼はまず見積りから開始します。現地で遺品整理に掛かる費用を算出して、ご依頼者へ内容を確認して頂いてから実際の作業の日程を決めていくことになります。

ですので、お急ぎの方には見積り依頼の電話を頂いた際にだいたいの間取りや荷物の量がどれくらいなのかをお聞きして概算金額をお伝えする事があります。

ただ、遺品整理の場合はどうしても部屋の中を見る事ができないご遺族の方も見えられ、見積り当日に一緒に入室したり、または玄関の鍵だけ開けて頂き事務所のスタッフだけで中を確認するといったこともしばしばあります。それが自殺や孤独死などといった特殊な状況ではなく、普通に亡くなって、すぐに発見されたような状況であったとしてでもです。

どうしても人の亡くなったお部屋というのは怖いという感情が出てきてしまうのは仕方ありませんよね。例えそれが身内の部屋だったとしても。

病院などは広いスペース、清潔な空間、たくさんの人、統一されたベットや設備などと故人の個性を感じるような物はなく、夜間に行くのでもなければそれほど怖いとは思いませんよね。

しかし、個人のお部屋というのはその方の生前の想いが詰まっているひとつの空間でもありますから、場合によっては自殺や孤独死のお部屋とはまた違った強烈な印象を受けることがあります。

そのご依頼もそういったご様子で、電話で状況を確認した際も、まだ部屋の中は見ていない、自分の代わりに部屋の中を確認して欲しい、貴重品や写真類も判断はすべてお任せします。最後の確認だけはするけどそれ以外は全部そちらでお願いします。どうしても中には入りたくない。といった内容でした。

特に部屋の中で自殺や孤独死をされていた訳ではないようなのですが、玄関を開けた段階でそれ以上はどうしても中に入ることが出来なかったそうです。詳しい話しは現地でお部屋を確認しながらお聞きするとしてすぐに現場に向うことにしました。

建物の前ではご依頼者の方がずっと到着を待っていてくださっていたようで挨拶もそこそこにさっそくお部屋の鍵を預かり、中の確認をさせて頂くことに。

鍵を預かるとご依頼者の方は部屋の階数と号数を教えてはくれましたが、どうもそれ以上は部屋に近づきたくないご様子で建物のエントランスでお待ちになるとのこと。

その怖がりようから、そ、そんなに怖いお部屋なんですか?とちょっとこっちも怖くなってきますがお部屋を確認しないことには始まらないと、さっそくガチャリと鍵を開けて玄関を開けて中をそろ~っと確認してみます。

私にとって何が怖いかというと、部屋に溢れたハエやゴキブリが飛び出してきてご近所に迷惑をかけるのが一番怖いのでちょっとだけ玄関を開けて中をチラッと確認。

特に害虫がいるでも変な匂いがすわけでもないようなので、明かりを取り入れるためさらに玄関を開けてみると、、、、、あ~あ、、、これは、確かに怖いかも。

玄関を開ききって太陽の明かりの下にさらされた部屋の様子は映画などで見る黒魔術でも行っているのではないかと思える部屋です。

部屋の窓という窓は黒い布で覆われ少しの光も入らないように目張りされており、陽の光というものが一切入ってこないようになっています。また、壁には魔方陣とでも言うようなポスターやどうみても悪魔にしか見えない羊頭の絵など飾ってあり、変な剥製まであったりします。

その他にも本棚にはそれ関係の本がびっしりと詰めこまれていました。中には用途不明な物もたくさんありますが一見して趣味の領域を超えてしまっているようなお部屋でしたね。

ただ、そういった怖い品々の合い間にテレビや布団などの日用品があったりしますので、なんとも微妙な空間になっているのもまた事実なのですが、どちらにしてもこの1Kの広さしかないお部屋は広大の敷地をもつ下手なお化け屋敷などよりもよっぽど人を恐怖させるものがあります。

実際、見積りの為に居室以外にもトイレやキッチン、お風呂などを確認する度に鳥肌がたつ思いでした。これまで何千という遺品整理で様々お部屋に入って整理をしてきましたが、いまだにああいう魔術的な怖さをもったお部屋というのはあの一部屋だけですね。

もちろん、小物類でそういった品を持っている方というのは結構いますが、あのレベルのお部屋はそうそう無いだろうと思っています。

実際の作業はスタッフとともに一緒に入って、まず最初に窓の覆いと目張りを剥がして明るい陽の光のもとで作業をしましたので怖くもなんともありませんでしたが、真っ暗なお部屋であの部屋に訪れるのはちょっと遠慮したい気持ちで一杯ですね

作業完了後にご依頼者に中の様子を確認してもらう際もそろ~り、そろ~りと入ってこられましたが、部屋の中が陽の光で満たされているのを見ると安心したご様子でその後は普通に確認してもらい作業も無事終了となりました。

陽の光があるかないかで人の心に与える影響というのはこうも違うものなのだなと実感する現場でしたね。

名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂

第八行政書士事務所は名古屋を中心に東京、大阪など全国で遺品整理・特殊清掃のご相談をお受けしております。

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