名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2017.12.05
使ってない口座だからって売ってはダメです!!
おはようございます。名古屋の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。寒いですね!忘年会シーズンに入りお酒もたくさん飲まれることになると思いますが、健康も考えてお酒はほどほどにしておきましょうね。
さてさて、先日立て続けに受けた口座凍結のご相談について。士業が受ける口座凍結といえば普通は名義人の方の死亡による口座凍結が主なものですよね。
葬儀代を払おうと思ったらお父さんの口座が既に凍結されていて引き出せない!どうしらいいの?というのが一般的なイメージでしょうか。
しかし、先日連続で受けた口座凍結のご相談は「犯罪利用に関わる口座凍結」のご相談です。簡単にいうと、振り込め詐欺などの振込み先として使われた口座がこれ以上犯罪に利用されないように口座を凍結するというものです。
通常、犯罪に利用された口座がどうなるのかというと、まず警察からの情報などで銀行が口座を凍結します。その際に口座の名義人には凍結されることを知らせる手紙や本人確認書類を持って来店してくださいといった案内がきます。そして口座の名義人からの連絡もないと口座に残っていたお金は犯罪被害者への救済に充てられることとなります。
簡単に言えば犯罪に利用された口座は没収して、口座に残っていたお金は被害者に分配されるということですね。では、何故口座の凍結にあった方々からの相談がこうもあるのかというと。
犯罪に利用された口座があった場合は当然口座は凍結されるのですが、この凍結は犯罪に利用された銀行の口座だけに留まらないことに理由があります。
例えば、ギャンブルにはまってしまった方がいろんな会社からお金を借りて生活していたけれど、いかんせんいよいよ首が回らなくなってきた。もうどこからもお金を借りることもできないしどうしたらいいのか、、、、という状況で「口座買います。1口座10万円」なんて宣伝をみたらどうでしょうか。
「そういえば、昔作った口座で今は全く使ってない口座があったな。あの口座ならいらないから売ってもいいか!」なんて安易に考えてしまったら。
上でも述べたように、犯罪利用で口座が凍結される場合は、その犯罪に利用された口座だけでなく、同じ名義人の全ての口座が凍結され、かつ新規での口座の開設ができなくなる可能性があります。
口座を売った時は「この銀行の口座は今は使ってないし、盗まれたことにしておけばいいか。使えなくなってもお金は入ってないから困らないし。しめしめ」なんて考えているかもしれません。
また、「少ししたら何か銀行から通知がきたけど、正直に口座を売りましたなんて言う訳にもいかないしとりあえず無視しておけばいいかな。どうせ口座が使えなくなっても自分のお金が入っている訳でもないから困らないし、、、、。」と銀行からの通知に対しても、口座の売買をしたという後ろめたさから無視を決め込んでいる方が多くいます。
犯罪に利用された口座は同じ名義人の口座も順次凍結していきますので、基本的には今契約している全ての口座が使えなくなる可能性が高くなります。
日本に住んでいて銀行の口座を持っていないとなると、普通の社会生活は送れませんよね?給料の振込みはしてもらえませんし、会社を経営していた場合は倒産となるでしょう。また、これから社会人になろうとしても銀行の口座が開けないというのは信用問題として大きな問題を抱えているとすぐにわかってしまいます。
年の瀬も迫るなか、なにかとお金の入り用な事も増えてくるかと思いますが、絶対に口座の売買に手を染めないようにしてくださいね。
口座の売買自体が犯罪なのはもちろんですが、その後の口座凍結によって罰則を受けた後も日常生活に支障が出るレベルの不利益を被ることとなります。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
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