名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2015.05.17
生前見積もりが片付けるきっかけになる
おはようございます。名古屋市の遺品整理・特殊清掃専門第八行政書士事務所の谷です。
今日は快晴の朝を迎えた名古屋です。洗濯物が捗りますね
先日、普段お世話になっている方より親戚の家の片付けのご相談を頂きました。(以下、ご相談内容の様子ですが、守秘義務の観点から一部実際の家族構成とは異なっております。)
なんでも、ご親戚の方がご両親が建てられて家を大事にするあまりここ数年間ずっと空き家のままにされているとのことで、お休みの度に親戚のご家族が空気の入れ替えや植栽の剪定などに出むいては汗を流されているそうです。
そんな際に当事務所の生前整理が目についたらしくご相談を頂いたという経緯です。ご親戚の皆様はもう誰も住まわないご自宅を整理してしまいたいとのことなのですが、所有者である相続人の方が自分の生きている内は売却も解体もしないという意思で固められているらしく、なかなか現状維持から先に進まないと困っていらっしゃいました。
相続人の方は売却や解体はするつもりはないけれども空き家のままでは家も傷むので誰かに貸すのは賛成のようで知り合いの工務店さんに見積もりを取るなどして賃貸には前向きなご様子です。
ただ、土地は広く立派なお庭のあるご自宅なのですが、建物の築年数が40年を越えており賃貸できるかは微妙な所なのでは?と他の方々は考えているようで、その点も含めて生前整理の見積もりとご相談に伺うこととなりました。
今回は生前見積もりというよりは、ご両親から相続されたご自宅をどのようにしていくのがいいのか?といった総合的なご相談であり、単にお部屋を片付ければいいという簡単なお話しではありません。
古くなった建物をいかにして有効に活用し、同時にご両親との思い出も守っていかなければならないのでなかなかに難しいですよね。
だからこそ、ご両親が亡くなった後数年も手がつけられず現状維持に留まっていたともいえるのですが。
実際にご自宅に訪問させて頂くと、所有者の相続人の方も含めてご親戚一同集まっておられました。
ご自宅の外観は長い年月の間ご家族を守ってきただけあって相応に傷んでいる箇所も見受けられますが、内部は非常に手入れが行き届いており今からでも十分生活が出来るくらいに整備されていました。
もちろん、家具や家電などはご両親が生活されていたままの状態で残されているので、賃貸にするにしてもこの家財をどうにかしなければならないこととなります。
今回のご相談では、賃貸に向けて家財整理の方法のご説明や名古屋市のマイホーム借り上げ制度及び名古屋市の耐震診断とその助成制度についてご案内させて頂きました。
相続した持ち家を賃貸にして、その家賃収入を固定資産税や建物の補修費用に当てようと考えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
その際に問題となるのが、入居者の募集や入居者が入った後の管理についてです。ご自身が大家となって入居者を直接募集したり、退去立会いや修繕の手配などをするのは出来なくはありません。
ですが高齢の方にとっては気苦労が絶えないこととなってしまいますので、通常でしたらどこかの不動産会社に委託して募集や管理を行ってもらうというのが一般的なのではないでしょうか。
ただ、こういった賃貸契約では一度入居者が入った後は家主の都合で出て行ってもらうことは難しく、いざ建物を売却しようと思ったり、家族で利用しようと思った際には多額の立ち退き料を支払って入居者の方に退去してもらうことになるなどの問題もあります。
その点、今回ご案内したマイホーム借り上げ制度は、家賃保証や3年間ごとの更新といった契約になるので、今回のご相談者のように両親が残した土地や建物は残したいけど、直ぐに利用する予定もないので、いったん賃貸にしてみようかという方には向いている制度なのではないかと思います。
そういった制度のご案内や見積もりの内容などを説明をさせて頂き、その日のご相談は終了したのですがその後うれしい報告を頂くこととなりました。
なんでも、先の見積もり日からご本人さんの意識が少しづつ変わってきたようでご自宅の片付けにも前向きになられ、今まではご親戚の方が片付けようとするのを止めていたのが今では率先して片付けを行ってくれるようになったそうです。
また、それに伴ってご親戚の方々も片付けに弾みが付き、ご自宅にあった古本や古いオーディオ機器なども業者にまとめて引き取ってもらえたそうです。
その際に古い硬貨のセットや結構高価な絵画が見つかるなど慌しくもあるけれども楽しく片付けが行えるようになったとのことでした。
片付けを行うことによって色々な思い出話しも聞けるようになったり、力のある息子さんが片付けを手伝ったり、形見分けで小さな小物を引き取ってきたりと理想に近い片付けが進んでいるようで、相談を受けた身としてもほっとしている心境です。
今回のご相談に限らず、ご自宅の整理を頑なに拒む高齢者の方というのは非常に多く、片付けてしまうことによって思い出が消されてしまうのではないかと心配されている方もたさくさんいらっしゃいます。
また、昔は物がたくさんあることが豊かさの象徴であった時代でもあり、今の方のように必要最小限でシンプルな生活は肌に合わないという方もいるのではないでしょうか。
厳しい時代を生きてこられた方と豊かになった後の世代ではどうしても考え方に齟齬が生まれるのは仕方のないことですが、ご家族間では遠慮もなく言い合ってしまい結果、関係が悪くなったり、高齢のご両親が意固地になってしまったりすることもあります。
そんな時はご家族だけの話しでなく。第三者を交えて一度話し合ってみることをお勧めします。家族が相手だと感情的になってしまうことでも専門家の意見として聞いてみると意外とすんなり受け入れてもらえたりもしますので試してみる価値はあるのではないでしょうか。
もちろん当事務所でもご相談は随時受けつけておりますのでお気軽にご相談くださいね
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に愛知・岐阜・三重での遺品整理・特殊清掃のご依頼を承っております。
その他の地域にお住まいの方でも遺品整理や相続相談・賃貸トラブルなどのご相談は随時お受け致しておりますのでお気軽にご相談くだいさいね。
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