名古屋の遺品整理・死後事務専門の第八ブログ
2018.12.27
人情味のある大家さんに救われた遺品整理
おはようございます。名古屋の遺品整理・特殊清掃専門の第八行政書士事務所の谷です。
寒い、寒いと言っていましたが振り返ってみると12月にしてはもの凄く暖冬だったような気がします。
明日くらいから強烈な寒波が来るそうですから備えは必要ですが、穏やかな正月を迎えたいものですね。
さてさて、先日完了した遺品整理の際のお話しです。賃貸物件での特殊清掃案件で発見が遅れていたこともあり、死臭や虫などの被害もかなり出ている状況でした。
ご依頼者からの相談は当初事故物件になるだろとの心配から遺品整理はもちろん、大家さんとどのように話し合いを進めていけばいいのかを大変気にされており、当事務所のブログを見てご相談頂いたのがご依頼の経緯となります。
ご依頼を頂くまでに何度が電話相談を受け、遺品整理や相続に関する事項などについてお答えさせて頂きました。
当初は大家さん側の遺品整理業者さんを使って遺品整理を行うという案もありましたが、遠方から来られるということもあり、遺品整理や特殊清掃以外の家財の買取や車の売却・名義変更などもまとめて依頼できるということで当事務所へご依頼頂くこととなりました。
作業自体は問題なく終了し、家財の買取や車両の売却も予定通り完了。あとは大家さんとの原状回復費用などの交渉がどうなるかだけが心配という感じでしたが、ここで普段の遺品整理現場とは違った展開に。
通常賃貸物件で事故が起きた場合はどうしても家主側との原状回復の金額などで折り合いがつかないといったケースが出てきます。
当事務所に寄せられるご相談でも、「この金額は適正なのか?」「こんな高額な費用を全部負担しなければいけないの?」などなど、家主側からの請求に困惑されたご遺族の方からのご相談が全国から寄せられます。
今回のご依頼者の方も当初はそうした心配をされていたのですが、それでも大家さんに迷惑を掛けていることは事実だからと家族の一人として大家さんのお宅へ謝罪しに行かれたところ、「遠くから大変だったでしょう」と予想外に暖かく迎えられたそうです。
実際に遺品整理や消臭作業が完了した後に、原状回復費用の打ち合わせの際も、大家さんからは「敷金だけで十分」という話しになり、大家さん側からご遺族側への追加の請求をする意思はないとのことで、依頼者の方が反対にそれでは申し訳ないからと「もう少し負担させてください!」と申し出る結果に。
賃貸物件での事故はどうしても原状回復費などで揉めるケースが多いですが、今回のように故人の事情やご家族の誠意に対して理解のある大家さんに巡り合うと救われる気持ちになります。
敷金だけで十分とおっしゃってくださる大家さん、そして、それでは申し訳ないと費用の負担を申し出るご家族。
私が遺品整理に携わるようになった頃はこうした「大家」と「店子」のような親密な関係から無茶な事を言わない大家さんというのは珍しくはありませんでしたが、それから10年以上経った今、そんな人情味に溢れる大家さんは少なくなったように感じます。
昔ながらの大家さんも世代が変わり、管理も管理会社が行い、家賃の集金も指定の口座へ振込みや引き落としとなっている現代では、自分が住んでいる建物の大家さんの顔を知らないというケースがほとんどではないでしょうか。
社会の変化の中でそれは仕方のないことでもありますが、こうした特殊な事案においては、人情味に溢れる大家さんにお会いできると、大変な遺品整理の現場もご家族にとっては辛い出来事ばかりでなく、故人と縁のあった方々との親交を身近に感じることの出来る遺品整理に変わりますね。
名古屋の遺品整理・特殊清掃専門 第八行政書士事務所 代表 谷 茂
第八行政書士事務所は名古屋を中心に遺品整理・死後事務のご相談を受け付けております。
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